西荻のこと研究所 メールマガジン74号 (2023.11.9)
レポート:「ニシオギ大調査」に参加してみた
10/6(金)にニシオギ大調査に参加しました。道路拡幅事業で道がどの程度拡がるかなど研究所の方から説明を頂きながら、調査を実施しました。
今回はAコースを歩きました。まずは駅からチェックエリア1のところまで歩き、その後チェックエリア1から8まで順に回っていきました。
通りの様子を見ると、セットバックを予期した作りになっている建物やマンションなどが確認でき、いたるところに道路拡幅事業を意識した様子が見られました。新築のマンションの場所は完全にセットバックから外れるように作られており、セットバックの位置を明確に把握できます。ただ、昔から噂されながらもなかなか始まらなかった事業であるため、セットバックの範囲に完全にかかっている建物も多くありました。
道路拡幅事業以外にも、西荻窪の街並みについて話しながら歩きました。そのなかでも、商店会により設置されている街灯が違うという話が面白かったです。過去に西荻窪の近くに住んでいましたが、お恥ずかしながら気づきませんでした…。昔から、西荻窪の街を歩いていると、様々なものが主張なく共生している安心感のようなものを感じていました。個性豊かな小さな店の連なりがそう感じさせるのかと思っていましたが、一見して気付かないような様々な要素が西荻窪の持つ雰囲気を醸成していたのかもしれません。道路拡幅事業を機に街を見直すことは、改めて街の良さを知る機会にもなりそうです。
ただ、道幅の狭さは気になりました。今回参加したのは私含め5名でしたが、邪魔にならないように歩こうとすると2人と3人にいつの間にか分かれていたり、少し話に夢中になると道を塞いでしまいそうになったりと苦労しました。歩いて楽しめる街でありながらも、街並みを眺めたり、会話に興じられる程度の広さは重要なんだなと痛感しました。
2時間程度街を歩き、ニシオギ大調査を終える頃にはへとへとに。やはり、カフェ以外に一休みできるところが少ないのは残念です。歩いて楽しい街だからこそ、程よくベンチや木陰があれば、もっと居心地の良い場所になるのに。チェックポイント6の駅前にたどり着き一息つきたいときに見つけた唯一座れそうな場所が、セメントで塗り固められた花壇だけだったのはかなり面白くはありました。
調査後は柳小路で食事をしました。まずは戒でビールと焼き鳥をほおばり、ハンサム食堂へ。ハンサム食堂では2階に通され、開け放たれた窓から秋風が入ってきてとても気持ちよかったです。闇市の名残を残す柳小路の店舗だからか、二階から下を見下ろした時の距離感が近いのがとても素敵でした。
ところで、チェックポイント8で朝市が10/15から再開する旨のチラシを発見しました。商店街で行う朝市は西荻窪が先駆けですし、コロナを経て日常は戻ってきているようです。道路拡幅事業の問題などありますが、これからも西荻窪が温かく平和な街でありますようにと願うばかりです。
(ヒライヤスハ)
報告:こと研みんなの勉強会
社会実験 〜お試しまちづくりのすすめ
講師:園田聡さん
西荻のこと研究所では、北銀座通り(都市計画道路補助132号線)の道路拡幅事業(杉並区)について、日々、事業の進捗を見守りつつ、西荻のまちの道路として磨きをかけていきたいと考え活動をしています。第一期事業が進行している中、徐々に事業用地としての空地が増えている今日この頃、まちの賑わいがトーンダウンしないようにこの空地を活用して何かできないかなぁ?と、こと研ミーティングで議論を重ねているところです。
そんな最中、いろいろな場所で「社会実験」と銘打って、公共空間の新しい活用方法をお試しでやっている事例を見かけるようになりました。こと研でもこの「社会実験」をやってみたいという思いは高まっているのですが、まだまだ勉強不足。西荻のまちに関わるみなさんともいっしょに勉強できればと、誰でも参加できる『こと研みんなの勉強会』を企画・開催しました。
勉強会は、講師に大阪・東京を拠点に様々な地域のまちづくりに関する取組み、「プレイスメイキング」の取組みにおいて、研究・実践を行っている園田 聡さんをお迎えして、レクチャーと参加者同士での「社会実験」をテーマにしたディスカッションという形式で行いました。当日はこと研メンバーも含め36名もの参加者があり、会場になった西荻のことカフェは参加者のみなさんの熱気が溢れていました。
前半の園田さんのレクチャーでは実践されている豊田市のプロジェクトを事例にあげてプレイスメイキングとは?社会実験とは?について、かなり具体的にお話をして頂き、西荻だったらどうだろう?と重ね合わせることができてとても分かり易い内容でした。その後のディスカッションでは、初めて会う人同士も多かったにもかかわらず、どの班も活発に意見交換が行われていました。かなり盛り上がっていたので名残惜しかったのですが、少し時間をオーバーしたところで勉強会は終了。帰り際に“次はいつ勉強会を行うのですか? また参加したいです”、“もっと色々な人にも聞いてほしいです”など、前向きなご意見を多数頂けました。
今回の勉強会では、“自分たちの知りたい”を参加者のみなさんと共有できたこと、また、参加者のみなさん同士の出会いの場になったことが大きな収穫だったと思います。次回は未定ですが、これからも西荻のこと研究所ではこのような場づくりを行っていきたいと考えています。
尚、今回の勉強会の詳細については、次号以降のメルマガで配信しますので乞うご期待!
(平野 亜紀子)
総合計画等の改定案について
地域説明会に行って来ました
10月31日から11月11日に区内7か所で、総合計画等の改定案についての地域説明会が開催されると知り、31日の西荻地域区民センターの回に申込みました。
今回の総合計画等の改定案は、田中前区長のときに改訂された「杉並区基本構想」を実現するための道筋を示すものとして「杉並区総合計画」「杉並区実行計画」「杉並区区政経営改革推進計画」「杉並区協働推進計画」「杉並区デジタル推進計画」「杉並区立施設マネジメント計画」を1年前倒しで計画改定したとあります。
岸本区長になって初めての大きな施策改訂となり、岸本区長の「人権尊重」「ゼロカーボン」がどのように反映されているのか? また、「対話による区政」の一環で実施された対話集会で出ていた「施設再編の考え方」「デザインセンター」「官民連携プラットホーム」などがどのように位置づけられているのでしょうか。
説明会は前半1時間、全戸配布された「広報 すぎなみ 11/2 臨時号」(PDFこちら)をスライド資料とした解説がありました。後半は会議室の後方にあるパネルを使い、参加者が興味あることについて担当者に聞くというパネルセッションの予定でしたが、一部の参加者から一問一答形式にしたいと意見が出て、西荻地域区民センターでは30分がパネルセッション 30分が一問一答形式となりました。
わたし個人としては「子どもの権利に関する条例」「性の多様性が尊重される地域社会の実現」「歴史資料のデジタルアーカイブ化」「デジタル推進化」「施設マネジメント」など興味や疑問がある分野について、行政の係長・課長クラスの方と直接に話ができたのはとてもよかったです。
岸本区長になってから、こうした意見交換型の説明会が増えていますが、最近は参加人数が定員に達していないのが気になります。今回のパネルセッションでも、多様な区民の意見を聞くための方法を考えないとダメなのでは? といくつかの部署の方と話をしました。行政はデジタルデバイスやSNSなどでの意見表明、町内会などの既存団体への働きかけなどを模索中とのことでしたが、市民側も行政と対話を重ねる機会を逃さず、ホームページなどでマメに情報をチェックしましょう。
総合計画等の改定案について地域説明会の参加申し込みは以下の区ホームページより https://www.city.suginami.tokyo.jp/news/r0510/1089351.html
(野田栄一)
高架下にオープンするスーパー「オオゼキ」、
2Fテラスで高架下の未来を考える展示
吉祥寺よりのJR高架下に、大型スーパー「オオゼキ」が9日オープン。8日プレオープンとのことで様子を見てきました。
南口のサミット、北銀座通りのライフに続く大型出店で期待度も高く、開店前から行列ができ、入場規制がされていました。
駐輪場は店舗の北側、店舗前は広めの歩道となっています。
店舗の脇に階段が。2Fにテラスのような場所があって、そこで「これからの西荻窪高架下は?」という展示をしていました。
この階段には途中に木製のベンチが設置されていて、休憩ができるスペースとなっています。西荻エリアには座るところが少ないのでありがたいですね。びっくりしたのは、さっそくパソコンを広げて座っているノマドワーカー(?)の方がいたこと。
階段上には広場があって、そこに、未着工部分も含めた高架下の模型と、今後ここになにがほしいかの「シールアンケート」をしていました。このエリアを管轄しているジェイアール東日本都市開発のスタッフさんが説明担当。
高架下の開発は1〜3期に分かれていて、オオゼキはその第1期にあたるもの。今後しだいに西荻よりに2期・3期と開発が進んでいくそうで、2期だけでも10くらいのテナントを想定して、カフェやお店が並ぶ予定。下の模型は第3期の部分。
場所のテーマは「寄り添う高架下 日々西荻生活」。模型や説明によると、少なくとも駅からオオゼキまでは、雨に濡れずに行くことができるみたい。
もう一つのコーナーは「こんなお店や施設があったらいいな」というシールアンケート。暫定の人気は、カフェ、100円ショップ、区役所出張所、図書館、本屋。なるほど〜。
テラス部分から見た2期工事のエリア。すでに更地なので、こちらの建物もまもなく着工しそう。今回のアンケートを踏まえてどんなふうになっていくのか楽しみですね。
(奥秋圭)
いつでもできます
ニシオギ大調査
「西荻のこと研究所」で実施している「ニシオギ大調査」は、当初はイベント開催でしたが、現在では恒常的にできるようになっています。コースはAコースとBコースの2種類。
スタート地点から歩きながら、チェックポイントにてスマホで入力フォームにアクセス。それを繰り返すだけの簡単調査です。
コースガイドは「西荻のことカフェ」はじめ、西荻のいろんなお店のチラシラックなどにありますので探してみてください。こちらからPDFのダウンロードも可能です。
大好評発売中!!!
「ニシオギ空想新聞Vol.2」
(全16ページ/フルカラー)
発行日 2023年3月15日
販売価格 330円(税込)
西荻の道路や開発のことを扱った「ニシオギ空想新聞2」。ぜひ多くの方に読んでいただいて、西荻の人自身で西荻のことを考える機運となればと願っています。
販売店(5/31現在・順不同)
西荻のことカフェ/信愛書店/古書音羽館/村田商會/カフェインザラフ/暮らしのいろいろ ていねいに、/三つ枝商店/インド料理ガネーシャガル/カフェカワセミピプレット/今野書店/Loupe/Dawner/やきとり戎/アトリエハコ/サロン+アトリエポルカ/Title/BREWBOOKS/ランチハウス/数寄和
目次:
◯抄録 ことビルオープニングトーク 「西荻のこと、まちのこと、これからのこと」 饗庭伸・中島直人
◯報告 ニシオギ大調査 コース紹介・参加方法・分析座談会
◯分析 さとことブレスト
◯インタビュー 都市計画道路担当課長・星野剛志さん
◯4つの疑問と6つの提案
◯インタビュー 西荻の人に聞きました2
やきとり戎/JR西荻窪駅/関東バス株式会社 信愛書店/あなたの公差転/杉並区長/中野書店 区議会議員(1)/区議会議員(2)
◯ニシオギ空想新聞図書室
お問い合わせメール
info@nishiogi.org
なお、3年前の2020年1月に西荻案内所から発売されたVol.1はこちらから無料でダウンロードできます。そちらも合わせてぜひチェックを。
西荻シネマ準備室の貸出について
西荻シネマ準備室は、西荻窪からなくなって久しい「映画館」の復活を目標に、その実現に向けての調査研究・準備をするために設けられたスペースです!……が、ふだんは多目的スペースとして以下のようなご利用が可能です。
展示会○販売会○新製品発表会○ワークショップ会場○トークイベント会場○ミーティング・会議○撮影スタジオ○習い事○読書会○学習会○お教室○記者会見○オンライン配信会場 などなど
1時間2,200円 または1日22,000円(9-21時)
ご利用のお問い合わせ kabu@nishiogi.org
西荻のこと研究所
メルマガアンケート
メルマガ読者の皆様からの叱咤激励をいただきたく、アンケートを作ってみました。何度でも構いませんので、新しいご意見を思いつきましたら、ぜひ投稿してください
アンケートはこちらから
読みやすい杉並区議会議事録
平成30年9月から令和2年6月までの杉並区議会より、都市計画道路補助132号線に関するやり取りの部分だけを抜粋したPDFを作成しました。
どんなやりとりが行われているのか、ぜひチェックを。
読みやすいように縦書きでレイアウトしてみました。
以下よりダウンロードしてください。
https://nishiogi.org/wp-content/uploads/2020/08/gijiroku132.pdf
西荻窪の未来を考える会議 議事録
2020年7月17日と11月20日、西荻北銀座商友会の樋代会長と、杉並区の道路と都市計画と商店街関係部署(都市整備部土木計画課・市街地整備課・産業振興センター)の担当者と、西荻のこと研究所メンバーで会合を持ちました。その際の議事録をHPにアップしました。
この「西荻窪の未来を考える会議」は、将来的には西荻窪エリアに住む住民にもっと開かれたまちづくり会合の場を実現するべく、その準備として行っています。
西荻窪の未来を考える会議第1回
西荻窪の未来を考える会議第2回
研究所員をいっしょにやりませんか?
参加希望の方、まずはメールをお送りください。
info@nishiogi.org
西荻のこと研究所 メールマガジン配信
次号 2023年11月27日(月) 予定
西荻のこと研究所では、みなさんが気になっていることなどを取り上げてまいります。感想やご意見、取り上げてほしいことや疑問質問などお寄せください。また、「西荻のこと」についての投稿などもお待ちしています!
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