2021年4月27日

西荻のこと研究所 メールマガジン 19号 (2021.2.26)

投稿者: nishiogiorg

気になるまちの高架下
JR中央線東小金井駅付近の高架下利用

この頃、”シェア“という言葉をよく聞きませんか。ネット上での情報やコンテンツの共有に留まらず、シェアオフィス、シェアキッチン、、、場所を共有することで、必要最低限度の個のスペースを確保しながら、施設・設備を合理的に共用できる、また、他者と同じ場を共有することにより、多様な情報やコミュニケーションを得ることができるという色々な形のシェアが広がっています。

以前から、住まいの近辺を自転車で散策するのが大好きで、コロナ禍の中、天気の良い日は自転車ソロ活動が絶好調(?)で、少し遠くまで足を伸ばしているところです。今回は西荻窪でもおなじみのJR中央線沿線をまっすぐ、まっすぐ西に走ってみることにしました。

JR中央線の三鷹駅から立川駅の間は十数年前までは高架化されてなく、開かずの踏切が多く、また、人身事故の多発などの諸問題を抱えていました。しかし、平成11年に工事が着手され、平成19年にはこの間全線が高架化されました。高架化されたということは、今までにない高架下空間がぽっかり、しかも、中央線らしく、線路は続くよ、どこまでも的に高架下も長~く空くことことになり、同時に高架下利用の検討が進められました。この構想(中央線ラインモールプロジェクト)の概要は下記のHPを是非ご覧になって下さい。

参考1)中央線ラインモールプロジェクト
(東日本旅客鉄道株式会社 八王子支社、株式社JR中央ラインモール HPより)
https://www.jreast.co.jp/hachioji/info/20141017/20141017_info_02.pdf
参考2)新・公民連携最前線 「駅前だけ」でなく、高架に沿って賑わいを広げる
(日経BP HPより)
https://project.nikkeibp.co.jp/atclppp/tk/20150212/435299/

今回、訪ねてみた東小金井の高架下は、中央線ラインモールプロジェクトにおける高架下の空間「ののみち」の内、「ののみちヒカゴ東」と呼ばれているゾーンで、JR東小金井駅と武蔵境駅の真ん中辺りにあります。この駅間ゾーンは、地域でクリエイティブな仕事をする人たちと人の交流の場と位置付けられていて、小金井市による東小金井事業創造センター「KO-TO(コート)」とともに、地域のよさを発信し、地域に根差した産業の振興を目指しているとのことです。もちろん、ここを訪れる人たちにも食やモノでの楽しみやくつろぎを提供しています。

まっすぐに伸びるJR中央線(武蔵境駅⇔武蔵小金井駅)の高架下。
色々な店舗・施設が埋まり始めています。

地域の情報、歴史等を発信するサインを高架柱等に設置し、地域の魅力をご紹介し、歩く楽しさを演出。
駅間の距離の表示は「いまどの辺り?」の目安に。

高架下に積み木を差し込んだような建物。とてもお洒落な雰囲気の「コミュニティステーション東小金井」。地域でクリエイティブな仕事をする人たちと人をつなげる交流拠点

「KO-TO」は東小金井事業創造センターという小金井市の公共施設です。都心にも近い東京の郊外で、地域資源やネットワークを活用し、これからの社会に必要な事業を創造していく新しいビジネスの拠点ということで、個室、ブース、シェアスペース、一日利用等のスペースレンタルが行われていて、創業したてのテナントが小さな個室を借りたり、コロナ禍の中、在宅ワーカーにとっては個別ブースやシェアスペースを借りたり、救世主的な場ではないでしょうか。

参考3)KO-TO(株式会社タウンキッチン HPより)
     https://po-to.jp/

KO-TOの個室入口。温かみのある扉と壁のデザイン。広さは5~6㎡程度。

「MA-TO」はつくり手が集まる市場とのことで、自分のオリジナル商品を作って、販売することができるシェア施設です。色々なものづくりの工房やスウィーツやピザなどお店、また、日替わり、週替わりでのカレーやお弁当、パン等も販売しています。この日は人気のパン屋さんが出店していたらしく、若い人からシニア世代までが次から次へと買いに来ていました。また、今が旬のキッチンカーでの販売もOKで、この日も2台来ていました。自転車を走らせて来たので、のどがカラカラ、素敵なフルーツ飲物を売っていたキチンカーで、ドリンクを購入して一休み。天気が良かったので屋外のベンチに座って、美活になりそうなドリンクを美味しく頂きました。こんなゆったりとした時間を過ごせる場があると本当に楽しいです。満たされるとまたあれこれ散策したくなります。「MA-TO」の工房や「コミュニティステーション東小金井」もショップを覗いて、楽しい時間を過ごすことができました。

参考4)MA-TO(株式会社タウンキッチン HPより)
 https://ma-to.jp/

お昼前後、パンやピザを求めて人が集まって来ました。座ってパンとドリンクを食べている人たちも。わんちゃんとのお散歩の途中にふらりと立ち寄るファミリーもいて、穏やかな休日感が溢れていました。日替わり店舗のスケジュール表も窓辺にばっちり掲示。

可愛らしいキッチンカーが2台。何をたべようかなぁと迷います。「MA-TO」ベンチは木製でとてもお洒落。思わず座りたくなりますよね。

この他にも、「ののみちヒガコ東・西」には自転車で街の散策を楽しむ地域の回遊拠点「モビリティステーション」であるサイクルシェアシステム「Suicle(スイクル)」ポートが併設されていて、気軽に自転車を利用することが出来ます。
また、「コミュニティガーデン・コミュニティテラス」といった、ちょっと休憩できるスペースが高架下の各所にあって、それぞれのスタイルでゆったりと過ごすことができます。

suicleは24時間いつでも使えるシェアサイクル。国立駅、武蔵小金井駅、東小金井駅、武蔵境駅のポートなら、いつでもどのポートでも貸出・返却OK。デザインも可愛い!

店先のちょっとした 空間、本格的に遊具やベンチのある空間等、高架下ならではの隙間空間を利用した「コミュニティガーデン・コミュニティテラス」

まだまだ、紹介しきれていないのですが、少し前の閑散とした東小金井駅付近の風景を知っているので、このような進化していたなんて、本当に驚きました。まだまだ、発展の途中かと思われますが、今まで無味乾燥としていて、人通りが少ない線路沿いや高架下にはあまり良い印象はありませんでした。でも、このように有効活用の仕方をすることで、まちも新しく更新されてまね。“シェア”もひとつのテーマになっていて、色々なひとたちが少しずつでもこの場に関ることで、新たな繋がりが生まれて行くという仕組みも面白いです。いずれにしても、この先がとても楽しみです。
それから、残念ながらコロナ禍で、一生懸命オンライン授業を頑張っている大学生さんたちの姿を見かけることは出来ませんでした。コロナが終息した頃に、この通りを明るく元気に往来してくれる日を心待ちにしています!

<おまけ_こんなのも発見!①>

「中央ラインハウス小金井」なんと、デザイナーズ学生寮だそうです。電車の音や振動は大丈夫ならば、こんなお部屋も面白い。

<おまけ_こんなのも発見!②>

左:新しい大きな道には自転車専用道路が。安心して自転車を走らせられます。
真中・右:拡幅中の都市計画道路。ガードレールが武骨に鎮座している雰囲気。

  (文・平野)


杉並区が区政モニターを募集

(募集終了しています)

杉並区が区政モニターを募集しています(200名・国籍問わずで18歳以上、区内在住で日本語ができることが条件。地方公共団体職員と議員はNGです)。「区政モニター」制度は、区民の声を区政に生かすため、その時々の行政課題をテーマとしたアンケート調査へのご協力や、区政全般について、ご意見やご提案をいただくものです。
アンケートへの回答や、区政への意見・提案、区政モニター向け講演会への参加など。


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読みやすい杉並区議会議事録

平成30年9月から令和2年6月までの杉並区議会より、都市計画道路補助132号線に関するやり取りの部分だけを抜粋したPDFを作成しました。
どんなやりとりが行われているのか、ぜひチェックを。
読みやすいように縦書きでレイアウトしてみました。

以下よりダウンロードしてください。
https://nishiogi.org/wp-content/uploads/2020/08/gijiroku132.pdf


西荻窪の未来を考える会 議事録

2020年7月17日と11月20日、西荻北銀座商友会の樋代会長と、杉並区の道路と都市計画と商店街関係部署(都市整備部土木計画課・市街地整備課・産業振興センター)の担当者と、西荻のこと研究所メンバーで会合を持ちました。その際の議事録をHPにアップしました。
この「西荻窪の未来を考える会」は、将来的には西荻窪エリアに住む住民にもっと開かれたまちづくり会合の場を実現するべく、その準備として行っています。

西荻窪の未来を考える会議第1回

西荻窪の未来を考える会議第2回


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