西荻のこと研究所 メールマガジン 03号 (2020.06.17)
西荻未来の羅針盤 第3回
空と道とのあいだに
前回の「西荻未来の羅針盤」では、ニシオギ空想計画のアイデアの中で「すわる」をテーマにした作品をご紹介しました。
今回は「あいだ」をテーマにした作品をご紹介します。
夕空にカンパイ!
こちらは西荻窪駅南口の広い空を残したまま新しいニシオギを考えようという作品です。
現在の柳小路にはみ出した椅子やテーブル、そして会話。
イメージはそのままに、人々の通行や防災を確保する為に街を再整備しています。それぞれの建物がはみ出しを前提に道路境界からセットバックして並んでいます。
道と建物のあいだ、その空間と空とのあいだ、少し窮屈な中央線社会には大切で、とても贅沢なスペースだと思いませんか?
作者いわく、きれいな箱はいつでも、いくつでも作れますが、長い時間をかけて作り上げてきた雰囲気や勝手をどう表現していけるかが課題とのこと。
西荻Pocket Park Street
道道路拡幅で話題となっている補助132号線(北銀座通り)の拡幅方法についての提案作品です。
一度に一律の幅で車道や歩道を広げる区の方法は、道路境界へ目一杯に建物が並び窮屈かつ単調でつまらなく人々がただ通行する道となる。
それに対し、一度に工事するのではなく、少しずつそれぞれの建物が建替えをする際にセットバックを行い小さな公園をつくり、それが通りのところどころに存在することでリズムがある面白い道としたいというアイデア。道と敷地のあいだには道路境界線がありますが、「通り」という文化・生活はその境界で線引きしきれないように思います。そのあいだにドラマがあると毎日の街歩きが楽しく、素敵なウォーカブルシティになるかもしれませんね。
東京都知事選は7月5日。
7月5日(日)に投開票が行われる東京都知事選挙。6月18日に告示日を迎え、いよいよ本格的な選挙戦に入ります。
6月16日現在で立候補を表明しているのは16名。各候補の公式サイトより、西荻に関係ありそうな政策について調べてみました。
道路拡張に関係する政策に具体的に言及しているのは、宇都宮けんじさんただ一人。「重視する8つの政策」のなかで「道路政策(外環道、特定整備路線、優先整備路線)を見直す ~地域住民の意見に耳を傾ける。」とはっきり書いてあります。もし宇都宮さんが当選することがあれば、補助132号線についての動きも大きく変わりそうです。
また、小野泰輔さんのサイトには「ウィズ・コロナを見据えた「オープンウェア」な都市計画を策定します。特に道路にオープンカフェや屋台などを設置する「パークレット」の開設」と記載。年齢が若いだけに、これまでの都市計画とは少し違った発想を持っている方かもしれません。
一方、現職の小池ゆりこさん。サイトでは特に道路や都市計画については言及していませんが、4月7日に事業認可をおろした本人だけに、再選されれば事業を継続させていく方向に持っていくことが予想されます。
正直、各候補者の政策はまだまだ抽象的なものが多い印象です。選挙が近くなれば、もう少し具体的な政策が出てくるかと。次号(7月1日発行)でもう一度レポートします!
杉並区議会傍聴記
2020年6月8日
「都市計画道路補助132号線」に関する今後のスケジュールは、6月8日の「都市環境委員会」で説明すると担当者から連絡があったので傍聴してきました。
野垣あきこ議員(日本共産党)がまず、以前に提出されペンディングになっている「拙速に道路拡幅を進めないで」という陳情の審査をするように議長に要望したのち、1区の事業費や、2区の予算見通しについて質問。都市計画道路担当課長によると、1区事業費は85億円、2区は倍近くの金額がかかると説明。また、2区認可取得の時期については、1区の用地取得の状況次第なのでまだ答えられないとのことでした。
続いて、解体が始まる東京ガス西部支店の跡地活用について。沿道市民からあがっている防災拠点として整備してほしいとの声について、区では道路以外の用地取得はないが、いろいろ相談していく、などと説明しました。
また、沿道からの不安の声については、コロナ下では拙速には進めないと述べ、道路財源をコロナ関連にまわすべきではという意見には、事業自体が都や国の補助金を財源としているので関係がないと説明しました。
続いて山本あけみ議員(立憲民主党)が、関係地権者だけでなく道路を利用する地域住民(半径〇〇メートルの住民とかではなく)の声を聞き丁寧に進めてほしいと要望しました。
今後の進行については、この委員会に合わせて杉並区都市整備部都市計画道路担当が作成した資料を引用します。
(1)用地補償についての説明
5月に開催を予定していた地権者、借家人、店子等の関係権利者に対する用地補償についての説明会は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、開催を見送ることとする。物件調査や用地折衝については、説明会開催後、原則行うこととするが、関係権利者からの申出に対しては、個別に対応する。
(2)事業の施行についての説明
都市計画法第66条に基づく、関係権利者及び地域住民への説明は、ニュースを郵送またはポスティングの上、説明の場を別途設ける予定。
なお、(1)(2)ともに、開催時期、場所等については、新型コロナウイルスの感染状況及び国や東京都の動向を踏まえて判断し、詳細な内容が決定次第報告する。
6月中に「お知らせ」が配られ、用地補償についての説明会と、地域住民も対象とした事業説明会は時期検討中、とのことで、実際にいつごろから用地交渉が始まるのか、また関根橋の架替その他工程についてのスケジュールは示されませんでした。
実際に議場に行くのは貴重な体験で、議員・首長・区職員の議場での態度や言動から、事業に対する姿勢が見えてきます。今後も「西荻のこと研究所」では区議会ウォッチをしていこうと思います。
北銀座通りの拡幅計画について
東京都市計画道路事業幹線街路
補助線街路第132号線
アンケート調査結果報告
無断転載を禁止いたします。
メール(info@nishiogi.org)までご連絡ください。
1.アンケート調査の背景
「行政まかせにしない、住民主体のまちづくり」を目的に「未来のニシオギを考えよう」をコンセプトにして、「西荻のこと研究所」がまちづくり団体として発足しました。
4月7日に東京都より拡幅の事業認可が下り、今後は所轄である杉並区が事業を進める都市計画道路補助132号線(北銀座通り)では、用地買収、建物の取り壊し、橋の架替え、電柱の地中化、道路工事が順次行われる予定です。この計画についてはこれからの西荻のまちに沿わない内容と考えられる点も多く、この北銀座通の拡幅計画に係る地権者・店舗・住民の皆様は不安に思われていることが多いと考えられます。
西荻のこと研究所ではまちのみなさんのご意見を広く伺いながら、杉並区等に対して新たな提案をしていこうと考えています。
2.アンケート調査の目的
これらの背景から、当事者である地権者・店舗賃借人・住宅賃借人の皆様から「北銀座通の拡幅計画」に対する忌憚のないご意向を伺い、道路拡幅に賛成・反対のどちらのご意見も尊重しながら、当事者の皆様をサポートする方法を探り、より良い西荻の未来のための新しい提案をすることを目的にアンケート調査を実施しました。
3.アンケート調査の実施方法
- アンケート実施期間:2020年5月10日(日)~31日(日)
- 協力:西荻北銀座商友会
- 配布対象:北銀座通の拡幅計画に関わる当事者(地権者、店舗賃借人、住宅賃借人)
1期工区エリア内でセットバックしておらず、建屋が予定地上にある地権者または店舗賃借人または住宅賃借人に限定。(すでにセットバックしている地権者(27件)は基本的に「応じる」と捉え対象外)
- 配布数:全68件(地権者:32件/店舗賃借人:26件/住宅賃借人:10件)
内、配布後住所不明のため不達だった件数:2件(地権者)
- 配布方法:郵送、ポスティング、手渡し
- 配布物:挨拶文、アンケート票、返信用封筒
参考資料:「西荻のこと研究所」案内文、用地買収の補償について(テナント編)
4.アンケート調査結果
(1)アンケート回収状況
□回収数(回収率)_全26件/66件(39.4%)
※不達だった地権者2件は配布数から除き、回収率を算出
- 地権者:13件/30件(43.3%) ※回収数の内、4件は無回答
- 店舗賃借人:12件/26件(46.2%)
- 住宅賃借人:01件/10件(10.0%)
全体で4割近い皆様からの回答を頂くことができました。特に店舗賃貸人の皆様からは5割に迫る回答を頂き、「北銀座通りの拡幅計画」に対する切実なお気持ちが伝わってきました。
尚、今回のアンケート調査については、今後、当事者の皆様と情報提供やサポートなどで「西荻のこと研究所」と繋がっていただけることを考慮し、お名前やご連絡先の記載(任意)もお願いしました。無記名のアンケート調査とは違い、回答することに躊躇される方がいることも想定していましたが、この条件にも関わらず、「西荻のこと研究所」を信頼して、これだけの回答を頂けたことに感謝し、この回収された貴重なデータを確実に今後に活かしたいと捉えています。
(2)アンケート調査に回答されなかった当事者の意向
一方、アンケートに回答されなかった当事者の皆様の中には、書面にて無回答理由を示したお返事を下さった方もいらっしゃいました。(4件)回答されなかった皆様にも何らかの意向があると考えられ、それらの「物言わぬ多数派」の意向も想定しつつ、アンケート結果の全容を分析していく必要があると捉えています。
[想定される無回答者の意向例]
「北銀座通りの拡幅計画」に反対の意向のため、このアンケートの設問内容には答えられない。
「北銀座通りの拡幅計画」に賛成の意向で、行政(杉並区)の指示に従うつもりのため回答する必要を感じない。
「北銀座通りの拡幅計画」に関心がないのため回答しない。
「北銀座通りの拡幅計画」に関心はあるが、「西荻のこと研究所」のことがよく分らず不安なため回答しない。
西荻窪というまちに愛着も関心もないため回答しない。
名前や住所などの個人情報を記載する欄あり、回答に躊躇した。
多忙のため回答するタイミングを逸してしまった。
等々。
今後もアンケート調査では得られなかったご意向についても、追って拾い上げていきたいと考えています。
(3)アンケート調査結果
アンケート調査の有効回答数については、地権者9票(無回答の4票を除く)、店舗賃借人12票、住宅賃借任1票として集計しました。
用地買収について
お伺いいたします
地権者
問1 あなたは杉並区の道路拡幅による用地買収に対して、どうお考えですか。(ひとつに○)(N=9)
問2 問1で ① 応じる、② 応じる方向で検討中 とご回答した方にお伺いします。買収に応じた後、いつまで商売もしくは居住しますか。(ひとつに○)(N=4)
問3 問1で ① 応じる、② 応じる方向で検討中 とご回答した方にお伺いします。
買収に応じた後、どうしたいとお考えですか。(ひとつに○)
問4 問1で ③ 応じない、④ 応じない方向で検討中 とご回答した方にお伺いします。
買収に応じるための条件とは何だとお考えですか。(いくつでも○)
□その他[自由記述]
測量に家主の許可なく入って、勝手に測量し、電話で問い合わせたことを全く覚えてないと面と向かって言われているので心配です。
店舗賃借人
問1 あなたは杉並区の道路拡幅による用地買収に伴い、店舗の所有者から立ち退きを求められた場合、どうお考えですか。(ひとつに○)(N=12)
[自由記述]
○応じる方向で検討中(1名)
オーナーとの契約時に特約条項が入っていて、それに同意したので……
○応じない方向で検討中(1名)
立ち退きには応じない方向だがギリギリまで商売をしたい。
問2問1で ① 応じる方向で検討する とご回答した方にお伺いします。
立ち退きに応じた後、いつまで商売しますか。(ひとつに○)(N=3)
問3問1で ① 応じる方向で検討する とご回答した方にお伺いします。
立ち退きに応じた後、どうしたいとお考えですか。(ひとつに○)(N=3)
□その他[自由記述]
○検討中です。
問4 問1で ② 応じない方向で検討する とご回答した方にお伺いします。
立ち退きに応じるための条件とは何だとお考えですか。(いくつでも○)(N=6)
住宅賃借人
問0 北銀座通りに道路拡幅の計画があり、4月7日に事業認可がおりたことを知っていますか。(ひとつに○)(N=1)
問1 あなたは杉並区の道路拡幅による用地買収に伴い、お住まいの物件所有者から立ち退きを求められた場合、どうお考えですか。(ひとつに○)(N=1)
問2 問1で ① 応じる方向で検討する とご回答した方にお伺いします。
立ち退きに応じた後、いつまで居住しますか。(ひとつに○)(N=1)
ff問3問1で ① 応じる方向で検討する とご回答した方にお伺いします。
立ち退きに応じた後、どうしたいとお考えですか。(ひとつに○、□にチェック)(N=1)
問4 問1で ②応じない方向で検討する とご回答した方にお伺いします。
立ち退きに応じるための条件とは何だとお考えですか。(いくつでも○)
票数なし
問5-1 拡幅計画の用地収用対象地であることに対して、法的に有効な権利などをご理解されていますか。(ひとつに○)
地権者
店舗賃借人
住宅賃借人
問5-2 それらについて相談する相手はいますか。(ひとつに○)
地権者
店舗賃借人
住宅賃借人
問5-3 用地収用対象地の利権者として有する権利を知るうえで、どのようなサポートがあると良いですか。(いくつでも○)
地権者
店舗賃借人
住宅賃借人
これからの西荻のまちについて・不安な点などについて
お伺いいたします
問6 これからの西荻のまちはどうなってほしいとお考えですか。(ご自由にお書き下さい)
地権者
(N=9)
- 西荻は荻窪と吉祥寺の間で昔から静かな町ですから、これ迄の商店がなくなり、(道が)広くなればうるさくなるので反対します。
- 高齢者でも1人で行動できる幅の広い歩道(歩行補助具及び電動使用)で買物が楽しめる「まち」へ!
- 大勢で食事ができるレストランがほしいです。西友はあまりにも狭すぎます。衣料品の店がほしいです。
- 緑豊かな静かな町でいてほしい。子供達がゆっくりできるような空間を作ってほしい。
- みんなが住みやすい街
- 建物中心の街ではなく人間の生活している、ぬくもりのある街を望みます。
- 住民の意見が反映される街
店舗賃借人
(N=12)
- 西荻らしさを失わないように。(小さな路地、小さな店を大事に)
- 今のままの西荻であってほしい。
- 駅前に大きなビル、商業施設がない、古くても可愛いシャレた店がある所が好きで、どこかのんびりした感じが良いと思っていたので、タワマン等を作らないでほしい。JR沿線はタワーマンションが多すぎる。西荻に必要と思えない。
- 個人経営の店がたくさん存続でき、他のエリアと差別化された個性的な街でありつづけて欲しい。スモールオフィスが増えて、中央線沿線のサテライトオフィスの集積が進むとちょっとうれしい。
- 西荻の町全体で盛り上がっていける様なまちであってほしい。いろいろな人が訪れたくなる様な魅力的なまち
- 今までどおりの落ち着いた雰囲気で住んでいる人たちが、地元のことをとてもよく思っているこの環境をこわさないように維持できればと思います。
- 今まで通りの古き良き町であってほしい。
- 西荻の良さを残したまちになってほしい。
- 西荻独特の風景(他のまちが消えてしまった、開発でなくなってしまった)・まちのにぎわいをいつまでも保ってほしいです。道路拡張をしなくても、防災に対応できないのか、検討する余地はあると思います。
- 自分の好きな西荻の街の個性を今後も保ち続けられると良いなと思っています。その良さを行政も認識サポートしてもらえると良いですが、現状、行政にはそういった機能を持ち合わせていないと感じられることが残念です。
問7 現在、不安に思われていることはありますか。(ご自由にお書き下さい)
地権者
(N=5)
- 先ずは役所の説明を聞いてみましょ!それから、それから!
- 新型コロナウイルスで落ち着かないバタバタの期間に物事が進められ、決定することのないように。
- これから先、お客様との対応に変化が出てくることを踏まえ、商売の仕方も変わる事を考えます。
- バス、大型車が上下すれ違う時、片方の車が停車し、かわしてます。我が家が古く、地震、災害が起きた場合、倒壊し道路を塞ぐ恐れがあり、救急車が通行出来ず被害者の方を救助するのに時間がかかりそうで心配です。
- 「会」のチラシ・ブログをご覧下さい。
店舗賃借人
(N=12)
- 拡幅計画の大まかな予定がわからない。
- 仕事のない生活が考えられない。
- 苦労して探し、大変気に入って借りて、すぐに計画が煮詰まっている事を知り、不動産屋にも騙された感じがして、どうしてよいのか途方に暮れてます。
- 拡幅工事が20年続いて、井の頭通りの拡幅工事みたいになったらいやだなと思う。知人の店が減ったら悲しい。北銀座通りが高南通りみたいになりそうで暗い気持ちになる。
- きちんと期日などが決まっていない事に神経を使うのが苦痛です。
- 今回の道路拡張で、店がなくなるにあたっての補償がどうなるのか。
- 今の環境がこわされること。
- 道路の改良であれば、この環境をこわさない範囲での改良をすれば良いと思う。(道路の拡幅とかはせずに)
- 工事中の営業の不安・工事後の営業の不安・補償の問題etc.
- 区とテナントオーナーとの話し合いの状況や情報がこちらにきちんと伝わるのか不安はあります。
- 契約で道路拡張のときは、すみやかに契約解除できるようになっているので、大家さん次第になっていること。移転費用の交渉をする前に立ち退く可能性があるので、動けるときに移転する方が商売的に正解だと思っています。
- 各所で工事が始まり、その中で営業を続けていくこと。店舗を取りまく環境が荒れて行く状況下でこれまでのようなパフォーマンスが出来るか不安があります。
- まだお店をオープンして一年未満なので、いつ立ち退きをもとめられるのか不安。
住宅賃借人
- 急な立ち退きをもとめられることや、転居するにあたって希望する物件がすぐみつけられるかどうかなど
「西荻のこと研究所」 について
お伺いいたします
問8 北銀座通りの拡幅計画について 「西荻のこと研究所」に期待することは何ですか。(いくつでも〇)
地権者
(N=9)
店舗賃借人
(N=12)
[その他]
道路拡幅ライン上当事者の気持を理解できるかどうかではないでしょうか。
住宅賃借人
問9 「西荻のこと研究所」では、これからの西荻のより良いまちづくりにむけて、勉強会などを開催したいと考えています。どのようなことに興味がありますか。(いくつでも〇)
地権者
[その他]
85才のため外出できません
店舗賃借人
[その他]
道路を変えること以外でのまちづくりの方法の知恵を考えること
住宅賃借人
5.アンケート調査結果の分析
アンケート調査の結果から、「北銀座通りの拡幅計画」について当事者(地権者、店舗賃貸人、住宅賃貸人)の皆様の状況・ご意向が少なからず見えて来ました。
地権者について
- 用地買収について、地権者は「応じる・応じる方向」ほぼ50%、店舗賃借人は25%と意向が分れる傾向。
- 「応じる・応じる方向」と回答したのには、道路整備による地価上昇・テナント賃料アップ等、利益を考慮しての理由もあるか。
- 「応じない」と回答した人数は「まだわからない」も含めると半数を超え、また、実際に店舗経営をしている地権者も想定され、これら地権者の権利の守られ方の検討も必要。
- 実際に路面店で商売をしている店舗賃借人と比較すると、「北銀座通りの拡幅計画」についての理解度に温度差がある。
- 法的に有効な権利については半数以上が何等かの相談できる相手がいる。
- 「応じない・応じない方向・」「まだわからない」の回答者は西荻のこと研究所に「情報収集と公開・提供」に加え、「新たな提案」も求めている。
- 「防災(道路整備・不燃化推進)」に対しても多くが興味を持っており、この道路拡幅計画に盛り込まれている防災対策について正確な知識を得ようと考えている。
店舗賃借人について
- 地権者と比較すると「応じる方向」の回答者の割合が少なく、「応じない方向」と「まだわからない」の回答者を合わせると8割近くになる。行政は店舗賃借人に対する直接の説明が一度も行われていないことが一つの要因と考えらえるか。
- 「応じる方向」の回答者は立ち退いた後も西荻地域で商売を継続したいと考えている。
- 「応じない方向」とした回答者の立ち退き条件は「補償額」よりも、「条件の良い店舗の紹介」で、商売に直結した問題解決策が第一であると考えられる。
- 法的に有効な権利については6割近くが理解しており、先行して発信した「西荻のこと研究所」のメルマガの情報等も一助になったと考えられる。
- ただし、それらに対して6割程が専門家などの相談できる相手がいないという現状で、相談や交渉等のサポートを求めている。また、西荻のこと研究所には情報の公開・提供や行政との橋渡しに期待している。
- また、「不安」に対する自由記述が多く、より具体的な不安材料の内容が記載されていた。
- 勉強会に対しては具体的な「用地補償」、「工事中・工事後の土地活用」、「他の道路事例」に興味を持っている。
- 自由記述に今の西荻のまちを肯定する内容の回答が多く、わざわざこの場所を選んで出店してきた店舗賃借人の見方が感じ取れる。この環境や物件に愛情を持っているため、現状維持を望んでいる。
- 西荻のまちが好きで住んだり訪れたりしてくれる人と共に、今までの個性ある個店で形成される魅力的なまちづくりを望んでいる。
住宅賃借人について
- 拡幅計画に対してはある程度理解を示しているが、立ち退き後も西荻のまちに住み続けることを望んでいる。
- 法的な権利等については相談先がなく、今後に対して不安を感じており、諸々のサポートを求めている。
次号7月1日のメールマガジンでは、上記のアンケート結果をふまえ、「西荻のこと研究所」メンバーによる座談会を掲載します。
西荻のこと研究所 メールマガジン 次号 7月1日(水) 予告 座談会(上)〜アンケート調査を終えて 参加者=西荻のこと研究所メンバー ほか |
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