2025年1月14日

西荻のこと研究所 メールマガジン89号 (2024.12.25)

投稿者: nishiogiorg

第2回 (仮称)デザイン会議
報告

2024年12月1日、桃井第三小体育館で、第2回(仮称)デザイン会議@西荻地域が行われた。区側からこれまでの報告と説明が前半あり、質疑が多かったものがQ&Aにまとめられ回答された。特に重要だと考えるこの会の目的について、「対話による区政の実現」「区民参画の仕組みづくり」という区側の意図を踏まえ、以下のような回答があったので、ここに記しておきたい。

「(中略)この会の大きな目的は、都市計画道路の整備を契機として、西荻窪のまちがどうあってほしいか、どうあるべきかを、皆様と考えていくことです。将来的には、西荻窪駅周辺まちづくり方針の策定の検討等に繋げていくことも視野に入れ、進めていけたらと考えています。
この会議は、参加者の皆さんと考える目指すべきまちの将来像の実現のために、次年度以降も継続して開催していきます。今後は、検討テーマごとの部会を設置して具体的な取組の議論を深めていくことを予定していますが、目的やゴールの設定、検討範囲は、検討テーマごとに具体的に決めていく必要があると考えています。」
 
後半は以下の5つのテーマに分かれ、それぞれ話し合われた。
①交通・道路・街並み
②自然環境
③文化・コミュニティ
④商店・商店街
⑤防災・治安


その後、各テーマでの話をファシリテーターが発表し全体共有を図った。
テーマごとの報告については、各グループに入ったこと研メンバーがそれぞれ報告します。
 

(石井祐樹)

③ 文化・コミュニティ

私は「③文化・コミュニティ」をテーマにした班でグループ討議に参加しました。

私の班には、西荻窪で育った20代の若者(→私です)、西荻窪に三世代にわたって住んでいる方、住まいは別の場所だが西荻窪で仕事をしている方、西荻窪で地域コミュニティの運営をされている方など西荻窪とご縁が深く多様な方々がいらっしゃいました。

まず感じたことは、皆様西荻窪への思いが強く、もっと地域コミュニティを発展させ、「西荻らしさ」を深めていきたいという気持ちが共通していたため、西荻窪で育った自分としては大変嬉しく、楽しい討議となりました。

討議の中では面白いと思ったアイディアがいくつもありました。
・地域への愛着をたかめるために、全ての通りに名前をつける。そうすることで、「〇〇通りの○○」という会話が生まれやすくなる。
・西荻以外の人も集まるイベントを開催することで、地元の人と外の人の繋がりで西荻の魅力をさらに発見できる。外から来ている人のほうが意外と西荻の魅力について語れる。
・JAZZの阿佐ヶ谷、クラシックの荻窪と言われているが、西荻窪も音楽で何かアイデンティティを見出して、それに関連したイベントを開催したらどうか。
・子ども~高齢者まで、地域に関わりたいと思った人が地域への関わり方を勉強できる場所があったらいい。(→これは私が地域活動をしようと思ってインターネットで色々調べたものの、きっかけを探すのが難しかった経験からも賛成しました)

どれも今はただのアイディアにすぎませんが、今後西荻デザイン会議をやる中で、このうちの一つでも実現ができたらいいなと思いました。

(杉浦岳志)

④ 商店・商店街

事前にお知らせ頂いていたテーマ別の討議。“①交通・道路・街並み”とどちらにしようか迷っていたのですが、都市計画道路補助132号線の拡幅にあたり、リアルに関わりのある “④商店・商店街”をテーマに選びました。

このテーマは1グループのみで、区の都市整備部 市街地整備課 沿道のまちデザイン係の男性が司会・進行役となり、北銀座通り(補助132号線)の商店会に所属する男性が2名、西荻窪駅南口側の商店会に所属する方が1名、その他西荻界隈に在住されている方(西荻北エリアから南エリアまで)3名、西荻のこと研究所のメンバーが2名(松本、平野)と全員で8名でした。年齢層は40代~70代くらい、男性4名、女性4名という人員構成でした。

最初の自己紹介で、商店街のお二人が拡幅推進の考えとそうではない考えと相反していたので、同じテーブルに着いて大丈夫だろうかという懸念があったのですが、討議が始まるとお二人とも各々の考えを尊重しながら、きちんと意見を出していてとても感心しました。対話を大切にするコンセプトをちゃんと分かってらっしゃる!このグループに参加して良かったと思いました。

グループ討議では第1回のデザイン会議での「意見要旨のまとめ」の“商店・商店街”のカテゴリーから、①重要だと考える課題 ②重要だと考える理由 ③早期に対応すべきか中長期的な課題か の意見を付箋に書くことからスタートしました。

【早期に対応すべき重要だと考える課題】
◯ルールづくり

・大きな商業施設を増やさず、小規模面積の店舗や1階を店舗にするなどの地域ルールをつくる。
・132号線をウォーカブル区域に設定。
・歩いて楽しめるまちをつくるために駅から1kmくらいの範囲を歩行者優先エリアに。
◯助成金
・商店街存続のための幅広い助成金の運用が必要。
・北銀座通りのアーケードは老朽化が進行。維持費が高いが既存不適格のため助成金が取れないという現状。道路拡幅については早急に事業実施の有無を明確に。

【中長期的に対応すべき重要だと考える課題】
◯活性化

・こだわりのある個性的な個人商店の多さが醸し出す魅力の保全→西荻窪の活性化に結び付ける。
・個性的な個人商店が共存し、まとまりのある雰囲気があることを活かす。
・商店街・各商店を紹介するマップ・案内図を作成し、西荻窪地域のことを広く知って貰う。
・商店街を存続させ、まちの魅力を保全するために道路の在るべき方向を検討する。
・既存の商店街・町会の機能が低下している今、時代に合わせた協議組織をつくる。(商店街の枠を超えて、まちづくり協議会をつくる。)
◯スペース
・座る場所(椅子やベンチ)の確保。
 ひと休みできることで回遊性が広がり、賑わい創出の一助となる。
・交通渋滞や事故の危険性を回避するため荷捌き車両の駐車スペースの確保。
・道路事業進行によって出来た空地(公共スペース)を利用して社会実験を行う。
◯その他の意見
・店舗所有者が高齢化で店をたたみ、住宅に変わってしまうところが増えている。特に生鮮3品(肉、魚、野菜)を扱う店が減少している。商店の現状把握をしておきたい。
・東京都の公共事業の影響の大きさが十分に伝わっていない。
・132号線の拡幅工事が完成したら、環状8号線の抜け道になる可能性がある。その当りの予測も出して欲しい。
・132号線に係わるグランドデザインが示されていないと、建替えや相続に影響が出る。

以上、概ねこのような意見が出ていました。私が特に関心を寄せたことの一つに、今までに様々な西荻マップがリリースされているにも関わらず、“マップがない”と思われている方がいるということが意外でした。(仮称)デザイン会議を機会に情報共有が進み、さらに様々なアイディアが集まるといいなと感じました。

もう一つは、アーケード改修のための助成金が取れないという中、132号線の事業の行く末がはっきりしなければ、舵取りの方向も決められないという当事者ならではの課題があって、これは行政が動かなければならない問題では?と。この会議でこのような話も共有できて良かったと思いました。(仮称)デザイン会議参加者の中には専門性の高い仕事を経験されている方も多いので、この場で様々な知恵を結集して、当事者の皆さんのお役に立てることもあるのではと感じました。

当初は第2回目にして、グループ別討議というのはどうだろうかと懸念はしていたのですが、より具体的な地域の課題が見えやすかったかなと個人的には感じました。この回を踏まえて、今後の会議の展開については、まだまだ検討が必要そうですね。

(平野 亜紀子)


商友会イルミ祭り 開催中

西荻窪の冬の風物詩、「商友会イルミ祭り」が今年も開催されています!

西荻北銀座通りは、温かい光で包まれる幻想的な空間に変身します。プラタナスの並木道の街路樹、そして各店舗が一体となり、美しいイルミネーションで来場者を迎えます。
特に関根橋のライトアップは、イルミ祭りの見どころの一つ。善福寺川に架かる橋が、イルミネーションによって美しく輝き、訪れる人の心を癒やします。
各店舗では、イルミネーションに合わせた特別メニューや商品を提供するお店もあり、ショッピングも楽しめます。

西荻北銀座商友会イルミ祭りは、ただイルミネーションを見るだけでなく、地域の人々との触れ合い、そして温かい雰囲気の中でゆったりとした時間を過ごすことができるイベントです。

開催場所: 西荻北銀座プラタナス並木道(西荻窪駅北口から青梅街道方面)
アクセス: 西荻窪駅北口より徒歩数分
主催: 西荻北銀座商友会
公式ホームページ: https://nishiogi-kitaginza.net/

2025年1月31日まで。


杉並区総合計画」等の一部修正案について
ご意見をお寄せください
(再掲)

杉並区では「杉並区総合計画」等の一部修正案についての意見募集をしています。

以下 杉並区HPより(元リンク切れ)

基本構想が目指すまちの姿「みどり豊かな 住まいのみやこ」を実現するための具体的な道筋である「杉並区総合計画」「杉並区実行計画」「杉並区区政経営改革推進計画」「杉並区協働推進計画」「杉並区デジタル化推進計画」「杉並区区立施設マネジメント計画」は3年ごとの改定に加え、必要に応じて年度ごとに修正を行うこととしています。

今年度は今後の施策の方向性や基本的な考え方を示す新たな基本方針の策定などを予定しているため、これに伴って必要となる修正や、昨年度の改定時には想定できなかった状況の変化に対応するための修正を行います。各計画の修正案をまとめましたので、皆さんのご意見を伺います。

意見の提出期限は 12月3日(火曜日)から7年1月6日(月曜日)まで。
詳細は、上記のリンクのページに設置された、それぞれの計画のPDFや、全戸配布された「広報すぎなみ」12月5日臨時号をチェックのこと。


杉並建築会大会
住民が担い手になった
杉並のまちづくり・公共施設づくりから学ぶ
第4回
(再掲)

日時:2025年1月11日土曜 14:30〜18:00
会場:阿佐ヶ谷地域区民センター
料金:500円

パネリスト
岸本聡子
讃岐亮
比嘉武彦
村上美奈子・石井祐樹・林美樹(杉並建築会)
モデレーター
豊川士朗


杉並には過去に住民が担い手になった、先進的なまちづくりや施設づくりがありました。どれも魅力のある現在を生きている「場」です。それがどのようなプロセスを経てできてきたかについては、これまで評価のないまま今日に至ります。

杉並建築会ではこの一年いくつかの事例について、それら事柄を紐解いてまいりました。どれも学びの多い市民と行政や専門家たちの実践を垣間見ることができました。

今回はこれまでの三回を踏まえつつ、岸本区長にもご登壇頂きながら、今後に活かせるヒントを探っていこうという会です。ご参加お待ちしております。

(こと研/杉並建築会 石井祐樹)


いつでもできます
ニシオギ大調査

  「西荻のこと研究所」で実施している「ニシオギ大調査」は、当初はイベント開催でしたが、現在では恒常的にできるようになっています。コースはAコースとBコースの2種類。
スタート地点から歩きながら、チェックポイントにてスマホで入力フォームにアクセス。それを繰り返すだけの簡単調査です。
コースガイドは「西荻のことカフェ」はじめ、西荻のいろんなお店のチラシラックなどにありますので探してみてください。こちらからPDFのダウンロードも可能です。


NEW!! 読みやすい杉並区議会議事録
内容をアップデートしました

杉並区議会・委員会の議事録より、「都市計画道路補助132号線」に関するやり取りの部分だけを抜粋した、読みやすい縦書きPDFを以前から公開しておりましたが、このたびバージョンアップしました。

収録の期間がぐぐっと増えて、

平成30年9月〜令和4年5月

となります。

令和4年5月を区切りとしているのは、令和4年6月19日に杉並区長選挙があり、ここで区長が交代しているためです。区長交代後の議事録も現在作業中。
どんなやりとりが行われてきたのか、ぜひチェックを。

以下よりダウンロードしてください。

https://nishiogi.org/wp-content/uploads/2024/09/240922gijiroku132_01.pdf


大好評発売中!!!
「ニシオギ空想新聞Vol.2」

(全16ページ/フルカラー)
発行日 2023年3月15日
販売価格 330円(税込)

西荻の道路や開発のことを扱った「ニシオギ空想新聞2」。ぜひ多くの方に読んでいただいて、西荻の人自身で西荻のことを考える機運となればと願っています。

販売店(5/31現在・順不同)
西荻のことカフェ/信愛書店/古書音羽館/村田商會/カフェインザラフ/暮らしのいろいろ ていねいに、/三つ枝商店/インド料理ガネーシャガル/カフェカワセミピプレット/今野書店/Loupe/Dawner/やきとり戎/アトリエハコ/サロン+アトリエポルカ/Title/BREWBOOKS/ランチハウス/数寄和


目次:
◯抄録 ことビルオープニングトーク 「西荻のこと、まちのこと、これからのこと」     饗庭伸・中島直人
◯報告 ニシオギ大調査     コース紹介・参加方法・分析座談会
◯分析 さとことブレスト
◯インタビュー 都市計画道路担当課長・星野剛志さん
◯4つの疑問と6つの提案
◯インタビュー 西荻の人に聞きました2
やきとり戎/JR西荻窪駅/関東バス株式会社     信愛書店/あなたの公差転/杉並区長/中野書店     区議会議員(1)/区議会議員(2)
◯ニシオギ空想新聞図書室


お問い合わせメール
info@nishiogi.org

なお、3年前の2020年1月に西荻案内所から発売されたVol.1はこちらから無料でダウンロードできます。そちらも合わせてぜひチェックを。


西荻シネマ準備室の貸出について

西荻シネマ準備室は、西荻窪からなくなって久しい「映画館」の復活を目標に、その実現に向けての調査研究・準備をするために設けられたスペースです!……が、ふだんは多目的スペースとして以下のようなご利用が可能です。

展示会○販売会○新製品発表会○ワークショップ会場○トークイベント会場○ミーティング・会議○撮影スタジオ○習い事○読書会○学習会○お教室○記者会見○オンライン配信会場 などなど

1時間2,200円 または1日22,000円(9-21時)


ご利用のお問い合わせ kabu@nishiogi.org

西荻のこと研究所
メルマガアンケート

メルマガ読者の皆様からの叱咤激励をいただきたく、アンケートを作ってみました。何度でも構いませんので、新しいご意見を思いつきましたら、ぜひ投稿してください
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西荻窪の未来を考える会議 議事録

2020年7月17日と11月20日、西荻北銀座商友会の樋代会長と、杉並区の道路と都市計画と商店街関係部署(都市整備部土木計画課・市街地整備課・産業振興センター)の担当者と、西荻のこと研究所メンバーで会合を持ちました。その際の議事録をHPにアップしました。
この「西荻窪の未来を考える会議」は、将来的には西荻窪エリアに住む住民にもっと開かれたまちづくり会合の場を実現するべく、その準備として行っています。

西荻窪の未来を考える会議第1回

西荻窪の未来を考える会議第2回


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次号 2025年1月8日(水) 予定


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