西荻のこと研究所 メールマガジン86号 (2024.11.20)
北口
まちに必要なのは、機能性か余白か?
西荻北銀座商友会ハロウィンイベントの報告

10月26日(土)穏やかな曇り空の中、プラタナスの商店街【西荻北銀座商友会】にてハロウィンイベントを開催しました。
毎年大人気のハロウィン!少しでも多くの子どもたちに楽しんでもらいたいとパスポートの数を昨年の倍の200人に増やして実施。
また今年は地元の消防団の方たちにもボランティアとして加わっていただき防災に関するブースなども用意しました。
ご存じの通り、プラタナスの商店街は都市計画道路の拡幅事業対象地ということもあり、建て替え中の場所や一部空地になっているところがここ一年で目立つようになりましたね。
そんな場所で行うハロウィンイベントですから、せっかくなので空地になった部分を街のイベントに利用しちゃおう!ということで、今回道路沿いの空地にちょこっと仕掛けをしてみました。
仕掛けといっても大それたことではなく、空地の部分にベンチを置くというもの。
実はコレ、以前からやってみたかった社会実験の一つです。
日常的に使われている“歩道”は、いうまでもなく車の通る場所と歩行スペースを隔離して、歩行者が安全に通れることはもちろん、ある程度の広さをもって自転車やベビーカー、また障害のあるかたにとっても安全を確保するのが大きな目的の一つです。
そんな、普段なにげなく使っている道路にちょっとしたベンチを置くとなにが起こるのか…
イベントを訪れた人が少し足を止めて座っていたり、座っている人の周りを子供が走り回っていたり、自然と小さな人の輪ができていました。
少しでも空きスペースがあると、駐車場、駐輪場、はたまた極狭小住宅なんてものまで、とにかくきゅうきゅうに詰め込んで何かと“活用”されがちな都会の空き地ですが、まちにちょっとした“余白”があると人の動きがグッと広がることが見えてきました。
そういえば、バッファーなんて言葉もありますね。バッファーは、英語の「buffer」に由来し、「余裕・余白」や「緩和物」といった意味を持つそうです。
システムをつくるうえで記憶領域に余裕を持たせることでパフォーマンスが向上する。「プロジェクトを円滑に進めるために時間や人力にバッファーをもたせる」なんていいますね。
人の気持ちにも暮らしにも、そしてまちなかにもバッファーとしての余白が必要なのかもしれません。
ハロウィンイベントのような季節行事を通して、日常の風景がちょっと彩られた場所を、子どもたちが楽しくまち歩きをしていく…そんなことを体感してもらいたいなという想いがあります。
子どもたちの楽しそうな様子が、みち行く人をなんとなく微笑ませてくれる。そんなまちの風景をつくることができた一日になった気がします。
今回、社会実験を行った132号線沿いの“空地“を利用するにあたり、杉並区の行政担当さんには多大なるご協力をいただきました。
一方で、道路拡幅工事によりできた“空地”に関して、またひとつ大きな課題が見えてきました。
次回のメルマガでは、道路の空地が利用できるまでのハプニングを報告します! 次回もお楽しみに~!
(松本弘子)


南口
住んでいるまちを知り、人を知るハロウィンイベント
「西荻みなみ」ハロウィン2024

10月27日(日)の午後、平和通りと神明通りに挟まれた三角エリアで、まちなか・コミュニティ西荻みなみが主催するハロウィン・イベントが行われました。
今年で6回目の開催となり、スタンプカードを持っている子供が400人、持ってない子は200人くらい、保護者の方も数百人と、年々参加者が増えてきました。
子供達はスタンプラリーをしながら、スタンプポイントや、魔女に扮して道案内をする地域の方々から、お菓子をもらうというイベントです。
このイベントの目的は、子どもたちに自分の住んでいる地域を知ってもらうことです。
こんなお店がある、「ピーポくん110番」がこんなところにある、こんな人がいるということを、実際にまちを歩きながら知ってもらうのです。
事前申し込みでスタンプカードをゲットできた子は、商店街のお店や、住宅地の中の「ピーポくんのお家」の前のスタンプポイントでお菓子をもらいます。
「ピーポくん110番」とは、子供達が危険を感じた時に駆け込めるお家で、玄関に緑の看板が付いています。見つけてみてくださいね。
今年は、コースを4ルートに分け、1つのルートを回るこどもは100人ずつとして、各ポイントへの集中を避けるように工夫しています。
申し込みが間に合わずスタンプカードをゲットできなかった子供達は、街角にたたずむ魔女に、道案内をしてもらいながらお菓子をもらいます。三角エリアの中の2つの児童公園に設けられたボールゲームやフォトスポットなどはだれでも参加できます。
このイベントには100人くらいのボランティアさんが活躍します。スタンプポイントは、おもに中高生のグループや地域の方、保護者が担当します。高校生男子たちは赤と白のアフロヘアのウィッグをかぶって参加してくれました。白雪姫やバカボンのパパもいました!
魔女ポイントは、街の地理にくわしい地域の女性にお願いしています。みなさん、黒い服でドレスアップして素敵でした!
地域の消防団もフル活動! メイン会場にはスパイダーマンが、消防団の帽子と警棒で交通整理をするなど、ハロウィンらしい警備をしてくれました。
ゴールポイントでは歩くのが困難な方なども、ボランティアを楽しみました。
子どもたちがコンプリートして、ゴールスタンプと缶バッジのお土産をもらったときの笑顔で、皆さん活性化され、元気な笑顔がさらに生まれました。まさに、ウィンウィンの出会いがあちこちに生まれるイベントでした。
JRさんにご協力をいただけて、高架下の一部を借りることができたのも、今年のビッグニュースです。案の定たくさんの書類のやり取りをしましたが、予想外の人出と仮装している人の多さに、スペースを貸して良かった、とのご感想をいただきました。
イベントに参加した方々は、行ったことのない道を歩いておもしろかった、仮装をした子供達が、まちを楽しそうに歩いている姿はとても可愛かった、などの感想を頂きました。
商店街は車の通りもあり、危険な場所も多いのですが、住宅地の方はゆっくり歩けたようです。
来年はより安全に楽しめるように、神明通りの通行止めを目指します!
(石田摩美子)

第2回(仮称)デザイン会議
(西荻窪)開催決定
西荻窪地域の「(仮称)デザイン会議」の第2回の日程が決定しました。
以下のサイトに詳細情報と申込みフォームがあります。
https://mygroove.city/organizations/11/projects/40/articles/538
<西荻窪地域>
〇日時
令和6年12月1日(日曜日)午後1時から3時30分( 午後0時30分受付開始 )
〇場所
桃井第三小学校 体育館(西荻北2丁目10-7)
いつでもできます
ニシオギ大調査
「西荻のこと研究所」で実施している「ニシオギ大調査」は、当初はイベント開催でしたが、現在では恒常的にできるようになっています。コースはAコースとBコースの2種類。
スタート地点から歩きながら、チェックポイントにてスマホで入力フォームにアクセス。それを繰り返すだけの簡単調査です。
コースガイドは「西荻のことカフェ」はじめ、西荻のいろんなお店のチラシラックなどにありますので探してみてください。こちらからPDFのダウンロードも可能です。


NEW!! 読みやすい杉並区議会議事録
内容をアップデートしました
杉並区議会・委員会の議事録より、「都市計画道路補助132号線」に関するやり取りの部分だけを抜粋した、読みやすい縦書きPDFを以前から公開しておりましたが、このたびバージョンアップしました。
収録の期間がぐぐっと増えて、
平成30年9月〜令和4年5月
となります。
令和4年5月を区切りとしているのは、令和4年6月19日に杉並区長選挙があり、ここで区長が交代しているためです。区長交代後の議事録も現在作業中。
どんなやりとりが行われてきたのか、ぜひチェックを。
以下よりダウンロードしてください。
https://nishiogi.org/wp-content/uploads/2024/09/240922gijiroku132_01.pdf

大好評発売中!!!
「ニシオギ空想新聞Vol.2」
(全16ページ/フルカラー)
発行日 2023年3月15日
販売価格 330円(税込)
西荻の道路や開発のことを扱った「ニシオギ空想新聞2」。ぜひ多くの方に読んでいただいて、西荻の人自身で西荻のことを考える機運となればと願っています。
販売店(5/31現在・順不同)
西荻のことカフェ/信愛書店/古書音羽館/村田商會/カフェインザラフ/暮らしのいろいろ ていねいに、/三つ枝商店/インド料理ガネーシャガル/カフェカワセミピプレット/今野書店/Loupe/Dawner/やきとり戎/アトリエハコ/サロン+アトリエポルカ/Title/BREWBOOKS/ランチハウス/数寄和
目次:
◯抄録 ことビルオープニングトーク 「西荻のこと、まちのこと、これからのこと」 饗庭伸・中島直人
◯報告 ニシオギ大調査 コース紹介・参加方法・分析座談会
◯分析 さとことブレスト
◯インタビュー 都市計画道路担当課長・星野剛志さん
◯4つの疑問と6つの提案
◯インタビュー 西荻の人に聞きました2
やきとり戎/JR西荻窪駅/関東バス株式会社 信愛書店/あなたの公差転/杉並区長/中野書店 区議会議員(1)/区議会議員(2)
◯ニシオギ空想新聞図書室
お問い合わせメール
info@nishiogi.org
なお、3年前の2020年1月に西荻案内所から発売されたVol.1はこちらから無料でダウンロードできます。そちらも合わせてぜひチェックを。
西荻シネマ準備室の貸出について
西荻シネマ準備室は、西荻窪からなくなって久しい「映画館」の復活を目標に、その実現に向けての調査研究・準備をするために設けられたスペースです!……が、ふだんは多目的スペースとして以下のようなご利用が可能です。
展示会○販売会○新製品発表会○ワークショップ会場○トークイベント会場○ミーティング・会議○撮影スタジオ○習い事○読書会○学習会○お教室○記者会見○オンライン配信会場 などなど
1時間2,200円 または1日22,000円(9-21時)
ご利用のお問い合わせ kabu@nishiogi.org
西荻のこと研究所
メルマガアンケート
メルマガ読者の皆様からの叱咤激励をいただきたく、アンケートを作ってみました。何度でも構いませんので、新しいご意見を思いつきましたら、ぜひ投稿してください
アンケートはこちらから

西荻窪の未来を考える会議 議事録
2020年7月17日と11月20日、西荻北銀座商友会の樋代会長と、杉並区の道路と都市計画と商店街関係部署(都市整備部土木計画課・市街地整備課・産業振興センター)の担当者と、西荻のこと研究所メンバーで会合を持ちました。その際の議事録をHPにアップしました。
この「西荻窪の未来を考える会議」は、将来的には西荻窪エリアに住む住民にもっと開かれたまちづくり会合の場を実現するべく、その準備として行っています。
西荻窪の未来を考える会議第1回
西荻窪の未来を考える会議第2回
研究所員をいっしょにやりませんか?
参加希望の方、まずはメールをお送りください。
info@nishiogi.org
西荻のこと研究所 メールマガジン配信
次号 2024年11月27日(水) 予定
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