2026年6月22日

西荻のこと研究所メールマガジン113号(2026.6.14)

投稿者: nishiogiorg

こんにちは。
西荻のこと研究所員であり、132号線沿いの商店街「西荻北銀座商友会」会員でもある松本です。
ご存じの方も多いと思いますが、132号線沿い、善福寺川に架かる橋の南側にある美容室「Living」が、道路拡幅事業に伴い移転となりました。6月に入ってからは、道路予定地にかかる建物の解体工事も始まっています。
同じ建物内にあった薬局は、道路を挟んだ斜め向かい、ニッポンレンタカー横へ移転。シンボルの様に植えられていた2本の木は伐採されました。
「あれ~?無くなっちゃったね」と気になっていた方も多いと思いますので、今回はこの工事にまつわる商店街の動きと工事の経緯をお伝えします。

商店街のど真ん中ではじまったこの工事。移転の話を聞いて以来、商店街会員の間では、
「この場所はアスファルト舗装になるのだろうか」「ガードレールで囲まれてしまうのだろうか」「木は切られちゃうのかな?」といった心配の声が上がっていました。
道路拡幅予定地に大きく関わる商店街としては、状況を見守るだけではなく、機会あるごとに行政へ132号線全体の買収や工事の進捗状況について確認をしてきました。
というのも、昨年、別の場所で道路工事が行われた際、建物所有者と行政との間で手続きが進む一方、テナントには十分な説明がないまま、ある日突然店舗前の工事が始まったケースがあったためです。
同じことが起きないよう、今回は早い段階から行政担当者へ問い合わせを行い、樹木の保存や工事スケジュールについての要望を伝えていました。
行政からは「現時点ではお伝えできる段階ではない」との回答が続いていましたが、商店街としては、できる限り樹木を残したいこと、そのための管理方法についても提案する用意があることを伝えながら、状況を見守ってきました。
また、その間も議員の方々を通じて情報収集を行うなど、変化がないか注視してきました。

工事までの経緯

2026年3月27日
商店会長が行政へ問い合わせ。
ニッポンレンタカー前で拡幅部分の舗装工事が行われていたため、歩道との境界にガードレールを新設する予定がないか土木計画課へ確認したところ、「設置予定はない」との回答を受ける。

2026年3月31日
以前、商店街の会合にも参加いただいたY議員が杉並区土木事務所へ問い合わせ。
対象地にある2本の樹木については保存する予定との回答を受ける。また、沿道の植栽管理については、区の管理が十分に行き届いていない現状もあり、「すぎなみ美・道路組※」への登録による地域協力の提案があった。
その際、Y議員より、今後商友会から行政へ直接連絡を行う予定であることも伝えていただいた。
※区の管理する道路等の清掃・緑化活動、道路利用者の意識向上のための啓発活動等を行う目的で、区に応募し認定を受けた団体

2026年4月27日
商店街として市街地整備課沿道のまちデザイン係担当者に対し、
・道路予定地にある2本の樹木を残してほしいこと
・工事開始前には十分な事前周知を行ってほしいこと
・商店街各店舗のイベントや企画スケジュールにも配慮してほしいこと
を要望として伝えた。
しかし数日後、行政より、対象地はすでに売買契約が完了しており、その契約条件に基づいて樹木の伐採は確定しているとの連絡を受ける。
行政側からは、以前より住民側から樹木保存を望む声があることは認識していたものの、具体的な提案や要望がなかったため伐採の方針を決定したとの説明があった。
一方商店街からは、今後商店街の商業活動への影響をできるだけ軽減できるよう各店舗のイベントスケジュールを提出するので調整をお願いしたい旨を伝える。

2026年5月14日
商店街より会員各店舗のイベントスケジュールを沿道のまちデザイン係へ提出。
提出内容は土木計画課を含む関係部署へ共有された。

2026年5月26日
土木計画課より工事対象地に影響がある店舗へ解体工事のお知らせが配布される。
工事期間は6月1日から6月20日まで。
工事開始までたったの1週間というタイミングでの通知であった。

道路拡幅が進むまちで
私たち住民ができること

今回の件を通じて感じたのは、道路整備の過程で自分たちの暮らしの変化に関心があるならば、決して受け身ではならないということです。

これまで、私たち住民側にも「税金を払っているのは住民であり、行政はそのお金を預かって公共サービスを提供するのだから、必要なことは行政がやるべきだ」という風潮がどことなくあったように思います。
もしかすると、行政に任せておけばいいだろう、行政が勝手にやってくれるだろうというような「お客様精神」が、結果として今回のような受け身の姿勢につながっていたのかもしれません。

道路は行政が整備するものですが、その沿道で日々暮らし、商売を営んでいるのは小さなお店の事業者や私たち住民です。
道路拡幅に伴う用地買収の進捗については個人情報も含むため、決定されるまで公に情報が開示されるのは難しい面もあるようです。
そのうえで、今回の様に樹木の保存については、地域から具体的な提案がなかったために行政手続きが進み、結果として伐採が決定していたとういうのが行政の見解です。
とはいえ、住民や商店街に情報が共有される適切な段階があったのかというと、疑問は残ります。

ただ、振り返ってみると、私自身も「思いを伝えている」つもりになっていただけで、きちんと真っ当な形で要望として届けられていたのだろうか、と悔やまれるばかりです。

道路整備は「行政が決めること」と考えてしまいがちですが、地域側からも早い段階で意思を示し、具体的な提案を行うことの重要性を改めて感じています。

132号線の整備は今後も続いていきます。
西荻らしい街並みや沿道の魅力をどう残し、育てていくのか。
行政任せでも反対一辺倒でもなく、地域として何ができるのかを考えながら、まちの変化を見守るのではなく、暮らしの当事者として、自分ごととして考え、住民だけでなく行政とも対話を続けていくことの大切さを感じました。
杉並区でまちづくり懇談会を経て、三地域でつくられたデザイン会議。
住民が主体的に関わり、行政と一緒にまちづくりを進めていく土台の場となりつつあります。
まちの変化に少しでも関心をいだいたら、ぜひ参加してみてください。
ひとり一人の気づきが、まちの未来を作る。そんな場所になっていくかもしれません。

今回の樹木伐採の件は、単に木が残るか残らないかという話ではありません。
道路をどのような空間にしたいのか。
そこにどのような景観や居場所を残したいのか。
そして、そのために誰が関わり、どのように意思を伝えていくのか。
そんなことを改めて考える機会になったように思います。

(松本弘子)


私たちが運営をしている「西荻のことカフェ」では、毎日、出店者さんたちがカウンターで美味しい飲物・ランチ・スイーツ等を提供していますが、コーヒー豆や野菜・果物の皮などの生ゴミがどうしても出てしまいます。「このまま生ゴミとして出してしまうならば、コンポストをやってみよう!」ということになり、ことビルの屋上に手作りコンポストを設置して、日々、生ゴミを再利用するために堆肥をつくっています。

しばらく堆肥づくりを行っている内に、コンポストが満杯状態になったのですが、できた堆肥の行先を見つけるのが意外と難しい。思案していたところ、西荻のことのメンバーが「オーガニックファーム所沢農人(のうと)」さんと繋がりました。ご連絡を差し上げたところ、私たちの堆肥を引取っていただけることになりました。
さらに毎月第2火曜日の夜にオーガニック野菜の販売も西荻のことカフェの軒先で販売して下さることになり、ようやく、生ゴミ→コンポスト→堆肥→野菜育成→…という循環が始まりました!

そこで、オーガニックファーム所沢農人さんの野菜づくりはどのようなものなのか、東所沢にある農地に見学に向かいました。

はじめに、農園の全体的な事をお聞きしました。

農作物は多品種・小ロット生産。農協・市場には出しておらず、直販が全て。「旬の野菜詰合せセット」として、販売サイトでの注文販売(定期購入はサポーター登録)を行っていて、月平均100個程度を送付しているそうです。販売先は、東京、神奈川で6割程度、残りは所沢周辺。口コミや知り合いの紹介が多いのではとの事です。その他、地元のイベントのほか高円寺・西荻窪のカフェで販売しています。

コンポストを見せてもらいました。

最初に見せてもらったのは里山の落葉。市内の雑木林の管理を委託されていて、下草を刈ったものや、集めた落葉を腐葉土化しています。
落葉は、糠や水分などを加え、天地返しなどの作業をして発酵を促します。発酵熱は苗の育成時に利用しているとのこと。

これをさらに数年間完熟させると葉っぱとはわからないくらいに分解され、ほぼ土の状態になります。量販店などで販売されている腐葉土より熟成が進んでいて匂いは全然ありません。

次にことカフェのコンポストを見せてもらいました。ことカフェのコンポストにはコーヒー以外に野菜屑などが混じっているので腐葉土とは別に保管しているとのことです。落葉と同様に、発酵を促進するために糠などをいれています。カフェのコンポストは順次、畑で使っていますとのこと。その他の商品にならない野菜屑、畑の草などもコンポストとして利用されていました。

生ごみコンポストを集める理由を
聞いてみました。

収集されるゴミの多くは「生ごみ」と聞いています。これを、化石燃料を使って燃やすのはもったいない。ならば、有機肥料として畑で使った方が合理的だと思う。また、”持続性”と”循環型”な仕組みを作り上げることが社会で求められており、農業においても重要であると考えます。とのお答えでした。

私たちが生ごみコンポストを農家との間でやりとりする場合、単純に「生ごみがおいしい野菜になって戻ってきた」だけでなく、多くの手間と思いがある事を理解する必要と強く思いました。

都市部のコンポストには、作った堆肥が家庭菜園だけでは使いきれず、堆肥が余るなど、私たちも気になっていた課題がありました。しかし、こうして、農家さんと繋がることで、私たちも美味しい野菜の生産の一部に関わることができるのだと実感しました。とはいえ、川瀬さんは、生ゴミは9割くらい水分だから乾燥させて、体積を減らして捨てるだけでも焼却するエネルギーを節約できるので意味があると言ってくれました。少し手をかけるだけで生ゴミもかわいくなってしまって何かに役立てたくなっちゃうんですけどね。「コンポストに興味があるけど、あとが困りそう」と、迷っている方も気軽に始めてみてはいかがでしょうか?

畑を見学して感じたこと。

川瀬さんの畑、狭い農道を通って行くと、武蔵野台地と柳瀬川への斜面と微高地にあり、斜面には雑木林が残っています。国木田独歩の『武蔵野』にある、川と林と農地を迷いながら歩く…という景観が見事に残っていました。手垢がついた表現ですが、開発される前の「武蔵野の原風景」でした。

余談ですが…採れたて野菜のおいしさに感動したこと

見学中にいただいた採れたてキュウリとグリーンピースがあまりに美味しく、後味の香りもさわやかで、病みつきになりそうな3人なのでした。グリーンピースって本当はこんな味だったんですね。
この採れたてキュウリ、割ったら水分がジュワーッ溢れてきて、食べてみると水分密度が高くて、食べたら元気になること間違いなしの美味しさ。夏場は毎日おやつに食べたいです!
そして、採れたてグリーンピースにもびっくり、これも割ったらサヤから水分が滴ってきました! こんなグリーンピース見たことがありませんでした。さらにこれを生で食べられるなんて! いわゆる青臭いようなクセがなくて、しかもしっとりしている。何とも云えないよい甘さで予想外の美味しさ。これを最初に食べていれば、グリーンピース嫌いにならないだろうなぁと思いました。

オーガニックファーム 所沢農人 – 所沢農人
https://tokorozawanote.net/

(野田栄一・国重あさ・平野亜紀子)


私は、先祖代々このあたりに住んでいる農家の倅です。祖父の代ぐらいまでは実際に農業をやっていました。そんなわけで我が家には、昔からの風習が残っていて、畑(現在はポット)に植えたキュウリで初めて出来たものは善福寺川に流します。これが終わるまでは、自宅で栽培したキュウリは食べられません。どういう理由で流すのかは伝わっていませんが、個人的には河童さんにお供えかなぁと思っています.来年の今頃、善福寺川にキュウリを流している人がいればそれは私かもです。

(野田栄一)


もしものくらし市vol.2
開催のお知らせ

「もしものくらし市」は”終活”をテーマに、人生の後半、みなさんが気になっている“もしも”の暮らしを一緒に考えるプロジェクトです。「自分らしく、今を楽しみながら、その先を安心して生きる」をモットーに様々な専門家が集まって活動中です。

大好評だった2025年11月16日(日)に開催した「もしものくらし市」の第二弾を2026年6月27日(土)に西荻のことカフェ・西荻シネマ準備室で開催いたします。

カフェも営業していますので、気軽に足を運んでみて下さい。


いつでもできます
ニシオギ大調査

  「西荻のこと研究所」で実施している「ニシオギ大調査」は、当初はイベント開催でしたが、現在では恒常的にできるようになっています。コースはAコースとBコースの2種類。
スタート地点から歩きながら、チェックポイントにてスマホで入力フォームにアクセス。それを繰り返すだけの簡単調査です。
コースガイドは「西荻のことカフェ」はじめ、西荻のいろんなお店のチラシラックなどにありますので探してみてください。こちらからPDFのダウンロードも可能です。


NEW!! 読みやすい杉並区議会議事録
内容をアップデートしました

杉並区議会・委員会の議事録より、「都市計画道路補助132号線」に関するやり取りの部分だけを抜粋した、読みやすい縦書きPDFを以前から公開しておりましたが、このたびバージョンアップしました。

収録の期間がぐぐっと増えて、

平成30年9月〜令和4年5月

となります。

令和4年5月を区切りとしているのは、令和4年6月19日に杉並区長選挙があり、ここで区長が交代しているためです。区長交代後の議事録も現在作業中。
どんなやりとりが行われてきたのか、ぜひチェックを。

以下よりダウンロードしてください。

https://nishiogi.org/wp-content/uploads/2024/09/240922gijiroku132_01.pdf


大好評発売中!!!
「ニシオギ空想新聞Vol.2」

(全16ページ/フルカラー)
発行日 2023年3月15日
販売価格 330円(税込)

西荻の道路や開発のことを扱った「ニシオギ空想新聞2」。ぜひ多くの方に読んでいただいて、西荻の人自身で西荻のことを考える機運となればと願っています。

販売店(順不同)
西荻のことカフェ/信愛書店/古書音羽館/村田商會/カフェインザラフ/暮らしのいろいろ ていねいに、/三つ枝商店/インド料理ガネーシャガル/今野書店/Loupe/Dawner/やきとり戎/アトリエハコ/サロン+アトリエポルカ/Title/BREWBOOKS/ランチハウス/数寄和


目次:
◯抄録 ことビルオープニングトーク 「西荻のこと、まちのこと、これからのこと」     饗庭伸・中島直人
◯報告 ニシオギ大調査     コース紹介・参加方法・分析座談会
◯分析 さとことブレスト
◯インタビュー 都市計画道路担当課長・星野剛志さん
◯4つの疑問と6つの提案
◯インタビュー 西荻の人に聞きました2
やきとり戎/JR西荻窪駅/関東バス株式会社     信愛書店/あなたの公差転/杉並区長/中野書店     区議会議員(1)/区議会議員(2)
◯ニシオギ空想新聞図書室


お問い合わせメール
info@nishiogi.org

なお、6年前の2020年1月に西荻案内所から発売されたVol.1はこちらから無料でダウンロードできます。そちらも合わせてぜひチェックを。


西荻シネマ準備室の貸出について

西荻シネマ準備室は、西荻窪からなくなって久しい「映画館」の復活を目標に、その実現に向けての調査研究・準備をするために設けられたスペースです!……が、ふだんは多目的スペースとして以下のようなご利用が可能です。

展示会○販売会○新製品発表会○ワークショップ会場○トークイベント会場○ミーティング・会議○撮影スタジオ○習い事○読書会○学習会○お教室○記者会見○オンライン配信会場 などなど

1時間 平日2,200円 土日祝2,750円(利用は2時間から)
1日 平日22,000円 土日祝27,500円(9-21時)
いずれも税込


ご利用のお問い合わせ kabu@nishiogi.org

西荻のこと研究所
メルマガアンケート

メルマガ読者の皆様からの叱咤激励をいただきたく、アンケートを作ってみました。何度でも構いませんので、新しいご意見を思いつきましたら、ぜひ投稿してください
アンケートはこちらから


西荻窪の未来を考える会議 議事録

2020年7月17日と11月20日、西荻北銀座商友会の樋代会長と、杉並区の道路と都市計画と商店街関係部署(都市整備部土木計画課・市街地整備課・産業振興センター)の担当者と、西荻のこと研究所メンバーで会合を持ちました。その際の議事録をHPにアップしました。
この「西荻窪の未来を考える会議」は、将来的には西荻窪エリアに住む住民にもっと開かれたまちづくり会合の場を実現するべく、その準備として行っています。

西荻窪の未来を考える会議第1回

西荻窪の未来を考える会議第2回


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参加希望の方、まずはメールをお送りください。
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2026年6月21日(日) 予定


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