2026年6月7日

西荻のこと研究所メールマガジン110号(2026.4.8)

投稿者: nishiogiorg

2月14日土曜日、西荻地域区民センター2Fの集会室にて、「西荻窪地域(仮称)デザイン会議」の「報告会」が開催されました。

4つの部会にわかれて、それぞれのテーマで研究とディスカッションを重ねてきた内容を報告します。
区役所の職員ではなく、デザイン会議の参加者自身がプレゼンテーションしたというのが大きなポイント。
ミニレクチャーなどもあり、盛りだくさんの内容でした。このメルマガでは2回にわたって、それぞれの部会に入っていること研メンバーから、報告してもらいます。前号につづき今回は西荻らしい人中心の道づくり部会西荻窪らしい商店街を守るルール部会です。

西荻らしい人中心の道づくり部会

2月14日 西荻地域区民センターにて「西荻窪地域(仮称)デザイン会議報告会」が行われました。
デザイン会議の中では、いくつかの部会に分かれて調査や検討が進められていますが、すでに前号のメルマガで「道路用地の利活用部会」と「多様な世代や立場の人の居場所作り部会」の発表の報告がありますので、そちらもご参照ください。

私が所属する「西荻らしい人中心の道づくり部会」(略して「ひと・みち部会」)では、その中でもさらに、補助132号線の計画の歴史と経緯、西荻らしい人中心の道とは何か、自転車のこと、公共交通のこと、などについて各グループに分かれて検討した結果を発表しました。

私達(木村さん、石田、加川さん)の3人は、補助132号線の計画の歴史と経緯、西荻らしい人中心の道とは何か、についての発表をしました。

まずはじめに、木村さんがこの都市計画道路の歴史について説明。約80年前に1919年制定の旧都市計画法に従い、民意の反映はなくお上の意向のみで作られた計画であったこと。1966年の計画変更も民意を反映する手続きの保障は無く、更に2年後の新都市計画法制定後も「旧法で決められたものは新法で決めたものとみなす」規定によって、住民は計画変更への参加の機会が奪われたままであることを話しました。また、他のメンバーからもご協力頂き、複数の道路計画図を集め参考にしました。今回は、時間が足りず、善福寺川上流地下調節池の工事により工事車両が増えて危険、という発表ができなかったのが残念です。

その後、石田から、1966年に、今の道路形状に修正された経緯を説明。約80年前に作られたこの計画は、確認できただけでも数回書き直されていて、複数の都市計画道路が存在していたが、高度成長期の1966年に、現在のクランク形状に整理された。当時の役所の担当者がそれなりに一生懸命考え、住宅地の中を突然に通すよりは、現在ある道を広げる方が良し、との判断だったのだろう。約80年間に作られた手書きの道路図面を重ねて、その手作業の経緯を見ていると、私達が今、一生懸命考えていることは、100年後の人達にはどのように見えるのでしょうか。住民たちが考えたことを、後世に伝えることも、デザイン会議の重要な役割だと感じました。

結局、なぜ、直進ではなく、神明通りに入り住宅地をクランクして井の頭通りに繋げる計画になったのかはわからずじまいでしたが、当時の政治力学??のようです。。

最後に加川さんによる“西荻らしい人中心の道とは”の発表。加川さんは、北銀座通り(補助132号線)で、ご夫婦で素敵なギャラリーを経営されています。道路拡幅にかかるエリアのお店の詳細な道路マップを作られて、移転、建て替え、部分撤去改修を迫られているお店について、ご自身のお店の立場も含めて説明。さまざまな人達の状況を踏まえて、道路拡幅を前提にしないで、西荻らしい道づくりを考えて行こうと話されました。

パネル発表では、杉並区による新しい道路の理念から始まり、具体的には、車のスピードを時速30km以下に規制するゾーン30、車道をただ広げるのではなく車の通る範囲を目的に応じて変化させる道路計画、使いやすい公共交通、道路計画で生じた空地を人のために活用するなどの提案もされました。

この発表の準備のために、3人で数回集まりましたが、女学生の文化祭の準備のようなとても楽しい時間でした。これもまたデザイン会議の魅力ですね。

部会メンバーの宮田さんからは、ご自身がお住まいの公共交通不便地域のことや、使いやすい公共交通とは、などの発表。本間さんからは、自転車交通についての発表がありました。今後の検討が楽しみです。

(石田 摩美子)

西荻窪らしい商店街を守るルールづくり部会

「西荻窪らしい商店街を守るルールづくり部会」では、4枚のパネルを作成してここまでの活動を説明した。

パネル1枚目では、西荻のまちルールづくりがどのようなプロセスをたどるのか、またその中でどのようなことを目標にしていくのか、メンバー間で共有したことを説明。部会でやってきたこと、今後やるべきことなどについても示した。
具体的には、区内外の「まちづくりルール」等を研究・参照すること。そこに「西荻らしさ」を加味していくために「西荻らしさ」の情報を集約すること。このふたつをあわせて「西荻のまちづくりルール」案を作成していく。そしてなにより、より多くの人が参加した形でルールづくりを進めしっかりと承認を得ていくことが大切と考える。

パネル2枚目では、さまざまなまちのルールを研究する中で、拘束力のある「地区計画」から、拘束力はないが指針としての機能を持つ「まちづくりルール」までグラデーションがあることを、「しもたかブック」を参照しながら説明。このデザイン会議では「地区計画」ではなく「まちづくりルール」をめざしていくことを確認した。
なお、参考事例として挙げた沼袋の地区計画では、都市計画道路の事業認可とほぼ並行して地区計画(沿道の1Fは店舗にするなどのルール)ができており、一方西荻の補助132号線では、事業認可の時点で地区計画が整備されず、いまだに地区計画が存在しないということは指摘しておきたい。
そもそも道路拡幅の意義として区が説明してきた「延焼遮断帯」も、16メートルへの拡幅だけではなく沿道をある程度高さのある耐火建築物に建て替えることで機能するが、地区計画がないため、一戸建てが建つなどしているのが現状だ。
また、西荻の「まちづくりルール」をつくるにあたって、名称をどうするかについて、アンケートを実施した。

「まちづくりルール」参考事例:
1)しもたかブック(下高井戸)
2)荻窪駅周辺地区まちづくり構想
3)荻窪の歴史・まち・人を想う15の提案
「地区計画」参考事例:
1)低層階商業業務誘導地区(杉並区)
2)広尾五丁目地区計画(渋谷区)
3)沼袋区画街路第4号線沿道地区地区計画(中野区)

パネル3枚目は「西荻らしさ」について。
ここ10年、「西荻窪駅周辺まちづくり懇談会」「さとことブレスト」「(仮称)デザイン会議」等のまちづくり対話の場で語られてきた「西荻らしさ」。また一から語るのではなく、これまでの蓄積を参照しながら、どのようにして「西荻らしさ」の文言を集約していくのか。
会場では「あなたが思う『西荻らしさ』」についてのアンケートも実施した。

参考資料:
1)西荻窪駅周辺まちづくり懇談会
2)さとことブレスト(西荻・高円寺地域)
3)(仮称)デザイン会議

パネル4枚目は「『西荻のルール』を考えてみる」。昨年12月のルール部会で参加メンバーで出し合った「西荻の道にふさわしいルール」。まずおおまかに「具体的なルール」と「理念的なもの」に分類した。「具体的なルール」はさらに「(建物・用途を)制限するルール」「空間デザインのルール」「道の使い方のルール」「まちを運営するルール」に分類。理念的なものについては「にぎわい」「価値の向上」「こどもにやさしい」「交通安全」「防災」に分類した。
これらの分類から、内容が「地区計画」にあたるものなのか、「まちづくりルール」にあたるものなのかを精査しつつ、これからのまちづくりルールづくりに役立てていきたい。
来場者には「あるといいなと思う『西荻のルール』」について、アンケートを行った。

アンケートの回答には以下のようなものがあった

「西荻まちづくりルールの名称」
「西荻憲法」
「にしおぎのまち憲法」※たとえば、お店の前にはひとつ椅子を置こう、目があったらあいさつしよう、とか
「西荻・深呼吸のある暮らし憲章」
「西荻まちづくりにあたり、守ってほしいルール」※分かりやすい名称が良いと思います
「西荻地区(仮称)百年デザイン会議」※「にしおぎ」のほうが西荻っぽいかも、漢字のほうが自然 ※今どんな名称にしても10年経てばダサくなるかな?ならばずっと仮称で! ※誰かが参加したときから100年という意味です
「西荻ライフ」
「流域生活圏構想」※流域がある杉並
「西荻の心地よさを守るガイドライン」※長い?
「にしおぎアート」※アーティスト、アートをまちのルールに
「にしおぎスタイル」
「にしおぎガーデン・アーツ・コード」

「西荻らしさ」
○「らしさ」を追究しすぎるとかたよりが出るかも。「普通」を楽しめるところが西荻らしさ
○神明通りのあさ市
○アクの強い店主。話が止まらない
○スタバがないまち カフェ楽しい♡
○古書店めぐりのあとの喫茶店
○個性があって、個人の店が多い!!
○土日はJR中央線が通過するのが、逆にいいと思う
○個人商店ががんばれる街
○大人が愉しめる街
○個人商店がかもすほっとするような雰囲気
○地域のイベント
○アンティークショップ
○のんびりまち歩き
○面白い(変な)
○個性のあるお店
○ヒッピー文化
○スピリチュアルなものも許容
○働き盛りの人が平日昼にけっこういる
○個性的な個人商店がいっぱいある
○何度でも探検したくなる街
○緑豊かな住宅街
○低層なまちなみ
○小規模店舗が多い
○西荻のよいところはチェーン店が最小限のところだと思っています。コロナの時、個人商店さんが開いていて、とっても助かりました。ピンチに強い街であってほしいな。
○西荻らしさとは、西荻が好き!!という住んでる人の気持ちだと思う
○色々と少しダメな所がいい
○寛容さとのんびりした空気感
○美味しい飲食店や楽しい人が集まる街で魅力的につながっている。
○小さい店舗が多いというつくりも大きいと思います。
○ほどほどに静かでほどほどににぎやか。
○まぶしすぎず、暗すぎない。生活しやすい街!

「西荻のルール」
○日曜日は歩行者天国
○商業地区(商店街)の1Fは必ず商いを営む店にすること!
○視覚障がい者にやさしい道路 足元のブロックでお店がわかるとか
○道路に面している土地にはアパートやマンションが建ちますが、その時は西荻ルールとしては1階は必ず商店にしてほしい。出来うれば個人商店が入ってほしい。生活・くらしが街のたたずまいをあたたかくし、すごしやすい、住みたい街には、1階のありようが大きく影響すると考えます。
○歩きたばこの禁止
○光害、騒音に対する規制(夜間)※なるべくこのままであってほしいので
○建て替え1Fがお店になるかは銀行の融資次第
○ひとも自転車も車もHappyで通ることができるルール(子ども、高齢者、ハンデのある方)
○建築物をつくるとき必ず大木・樹木を守り、増やすルール
○街路樹優先。道幅の狭い通りは一方通行にする
○屋敷林を守る、税金優遇措置、樹木伐採罰金
○長浜・黒壁の商店街づくりを参考にしたらいかが? ゆるやかなルール(ソフトルール)とハードなルール(ハード整備・地区計画)の両方を補いあう形でつくるといいと思います
○世界のコーヒー・お茶がのめる お茶会ができる@にしおぎ
○大手チェーンの専有面積?に関するルール

今後のルール部会について
各地のまちづくりルール研究について。実地調査やルールづくりに関わった当事者へのききとりなど。
「西荻らしさ」の集約について。たとえばAIを活用して「かるた」のような楽しいアウトプットが可能なのではないかと検討中。
他の部会と連絡を取り合いながら、道路当事者等へのアンケートを実施、ルールへの要望の聞き取り、またルールづくりへの参加も促していく必要があると考える。

(奥秋圭)


4/19西荻のことカフェにて
「西荻資料大公開!」
を開催します

4月19日日曜日の午後13時から17時、西荻のことカフェ(西荻南3-6-2)にて、「西荻資料大公開!」を開催します。

西荻のこと研究所がこれまで収集してきた資料などを、可能な範囲で大公開。大量すぎて整理が間に合わない! 道路のことはもちろんのこと、西荻の歴史資料などなど、新年度からの西荻入門者にも◎
リニューアルした「すぎナビ」活用講座、杉並デジタルアーカイブの解説、AI活用講座なども途中であるかも(目下企画内容ツメ中)
次号メルマガでもう少し詳細が出せると思います。

午前中は神明通りの恒例「あさ市」の開催日になり、午後はカフェ営業はありません。どなたもお気軽にどうぞ。


いつでもできます
ニシオギ大調査

  「西荻のこと研究所」で実施している「ニシオギ大調査」は、当初はイベント開催でしたが、現在では恒常的にできるようになっています。コースはAコースとBコースの2種類。
スタート地点から歩きながら、チェックポイントにてスマホで入力フォームにアクセス。それを繰り返すだけの簡単調査です。
コースガイドは「西荻のことカフェ」はじめ、西荻のいろんなお店のチラシラックなどにありますので探してみてください。こちらからPDFのダウンロードも可能です。


NEW!! 読みやすい杉並区議会議事録
内容をアップデートしました

杉並区議会・委員会の議事録より、「都市計画道路補助132号線」に関するやり取りの部分だけを抜粋した、読みやすい縦書きPDFを以前から公開しておりましたが、このたびバージョンアップしました。

収録の期間がぐぐっと増えて、

平成30年9月〜令和4年5月

となります。

令和4年5月を区切りとしているのは、令和4年6月19日に杉並区長選挙があり、ここで区長が交代しているためです。区長交代後の議事録も現在作業中。
どんなやりとりが行われてきたのか、ぜひチェックを。

以下よりダウンロードしてください。

https://nishiogi.org/wp-content/uploads/2024/09/240922gijiroku132_01.pdf


大好評発売中!!!
「ニシオギ空想新聞Vol.2」

(全16ページ/フルカラー)
発行日 2023年3月15日
販売価格 330円(税込)

西荻の道路や開発のことを扱った「ニシオギ空想新聞2」。ぜひ多くの方に読んでいただいて、西荻の人自身で西荻のことを考える機運となればと願っています。

販売店(順不同)
西荻のことカフェ/信愛書店/古書音羽館/村田商會/カフェインザラフ/暮らしのいろいろ ていねいに、/三つ枝商店/インド料理ガネーシャガル/今野書店/Loupe/Dawner/やきとり戎/アトリエハコ/サロン+アトリエポルカ/Title/BREWBOOKS/ランチハウス/数寄和


目次:
◯抄録 ことビルオープニングトーク 「西荻のこと、まちのこと、これからのこと」     饗庭伸・中島直人
◯報告 ニシオギ大調査     コース紹介・参加方法・分析座談会
◯分析 さとことブレスト
◯インタビュー 都市計画道路担当課長・星野剛志さん
◯4つの疑問と6つの提案
◯インタビュー 西荻の人に聞きました2
やきとり戎/JR西荻窪駅/関東バス株式会社     信愛書店/あなたの公差転/杉並区長/中野書店     区議会議員(1)/区議会議員(2)
◯ニシオギ空想新聞図書室


お問い合わせメール
info@nishiogi.org

なお、6年前の2020年1月に西荻案内所から発売されたVol.1はこちらから無料でダウンロードできます。そちらも合わせてぜひチェックを。


西荻シネマ準備室の貸出について

西荻シネマ準備室は、西荻窪からなくなって久しい「映画館」の復活を目標に、その実現に向けての調査研究・準備をするために設けられたスペースです!……が、ふだんは多目的スペースとして以下のようなご利用が可能です。

展示会○販売会○新製品発表会○ワークショップ会場○トークイベント会場○ミーティング・会議○撮影スタジオ○習い事○読書会○学習会○お教室○記者会見○オンライン配信会場 などなど

1時間 平日2,200円 土日祝2,750円(利用は2時間から)
1日 平日22,000円 土日祝27,500円(9-21時)
いずれも税込


ご利用のお問い合わせ kabu@nishiogi.org

西荻のこと研究所
メルマガアンケート

メルマガ読者の皆様からの叱咤激励をいただきたく、アンケートを作ってみました。何度でも構いませんので、新しいご意見を思いつきましたら、ぜひ投稿してください
アンケートはこちらから


西荻窪の未来を考える会議 議事録

2020年7月17日と11月20日、西荻北銀座商友会の樋代会長と、杉並区の道路と都市計画と商店街関係部署(都市整備部土木計画課・市街地整備課・産業振興センター)の担当者と、西荻のこと研究所メンバーで会合を持ちました。その際の議事録をHPにアップしました。
この「西荻窪の未来を考える会議」は、将来的には西荻窪エリアに住む住民にもっと開かれたまちづくり会合の場を実現するべく、その準備として行っています。

西荻窪の未来を考える会議第1回

西荻窪の未来を考える会議第2回


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